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歴史ある観光地熱海では、
毎年1月17日に「尾崎紅葉祭」が行なわれる。
その名の通り、明治時代の作家、尾崎紅葉にちなんだ祭り。
紅葉といえば、1897(明治30)年から読売新聞に掲載された名作「金色夜叉」が有名だが、
この小説のクライマックスの舞台が熱海。
一月の十七日、宮さん、善く覚えてお置き。
来年の今月今夜は、貫一は何処(どこ)でこの月を見るのだか!
再来年(さらいねん)の今月今夜……十年後(のち)の今月今夜……
一生を通して僕は今月今夜を忘れん、忘れるものか、死んでも僕は忘れんよ!
可いか、宮さん、一月の十七日だ。
来年の今月今夜になったならば、僕の涙で必ず月は曇らして見せるから、
月が……月が……月が……曇ったらば、
宮さん、貫一は何処かでお前を恨んで、
今夜のように泣いていると思ってくれ
その1月17日を祭りの日にしたというわけ。
紅葉祭は、熱海海岸の「お宮の松」の前で行なわれる。
最大の見どころは、貫一がお宮を蹴飛ばすシーンの寸劇
地元の芸妓さんたちが演じている。
また、紅葉の遺徳を偲ぶ式典が行なわれたり、
演歌師がバイオリンを弾きながら金色夜叉の歌を披露するなど、
まさに金色夜叉一色の祭りだ。
現在のお宮の松は2代目で、
その横には「貫一お宮の像」も建てられている。
去年と一昨年の1/17の関東の天気を調べてみました。
両方とも曇り
貫一、まだ頑張ってるんですね