金毘羅さまはしゅらしゅしゅしゅ

こんぴら舟舟、追い手に帆かけてしゅらしゅしゅしゅ

いやあ、良い歌ですなあ
訳わからんところが良い

金毘羅さまは、本家が香川県琴平町にある金刀比羅宮(ことひらぐう)
全国にかなりいっぱいあるらしい。
典型的な神仏習合の神社
祭られているのは、大物主神。すなわち、大国主命(オオクニヌシノミコト)、即ち大黒天
でもやっぱり元は、サンスクリット語の「クンビーラ」ガンジス川のワニの神の名前
中国経由で日本に伝わり、こんぴらさま
例によっていっしょくたになりました。

崇徳上皇
さらにさらに、1156年の保元の乱に破れて讃岐の国に流刑となった崇徳上皇も祭られている
出ましたっ。崇徳上皇。
この人すごいよ。

こんな可哀想で悲しい人そうそういるもんじゃない。
父は鳥羽天皇(第74代)、母は藤原璋子(待賢門院)。
のはずが、実は、鳥羽天皇のおじいちゃん白河上皇が璋子にはらませた子供。
白河上皇って平清盛も隠し子なので、どれだけ精力絶倫なのって人。
白河上皇のごり押しで、5歳で天皇になるんだけど、
白河上皇が死ぬと鳥羽天皇に「叔父子」と呼ばれ、超いじめにあう
鳥羽天皇の子、わずか2歳の近衛天皇に天皇を譲らされる。
その後も院政を行う機会が何度か訪れるが、ことごとく阻止される。

もういくらなんでもやっとれん
ということで、協力者をあおいで、保元の乱を起こす。

でも、あっという間に負けてしまう。

讃岐に流された後の扱われ方が、これまたむごいむごい

で、恨み方が半端じゃない。
髪も爪も全く切らず、恨み続ける。
最後は、舌をかみ切って、「日本国の大魔縁になる」と言い残し、
生きながらにして天狗となり、
その死後も怨霊となって人々に恐れられた

菅原道真なんて、この人の恨み方からするとまだまだ

瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ

百人一首にあるこの歌。
聞いたことあるんじゃないでしょうか
「むすめふさほせ」の「せ」だし

これは崇徳上皇の詠んだ歌
水の流れが分かれちゃっても、また必ずお逢いしたいです。
という恋の歌の体裁を取ってはいるものの
恨みはらさいでおくものか、という執念が感じとられて
おおこわっ

こんぴらさま頑張れ。
静めてあげて

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