いろはにほへと、は謎だらけ

泉岳寺のウォーキング。
赤穂浪士を調べました。
その辺のことはこの前書きましたね。

調べているなかで、引っ掛かったことがありました。

えっ、どういうこと?

ひょっとして有名な話?
私は全然知らなかったけど、皆さんご存知でした?
ちゃんともう一回調べてからにしようと、ちょっと保留にしてました。

仮名手本忠臣蔵
忠臣蔵って仮名手本忠臣蔵(かなてほんちゅうしんぐら)って言いますよね。
その「仮名手本」って何の意味かが書いてあった。

知っている人はそんなの知らないの? でしょうけど、一応クイズね

さあ、仮名手本って何の事でしょう

答え

文字通り、仮名の手本
今で言うとあいうえお表
昔は「いろはにほへと・・・」が書いてあって、
それを見ながら、横に書いて、お習字の練習

まあ、それは分かったとして、どう考えても忠臣蔵と関係無さそうですよね。

仮名手本忠臣蔵って
赤穂浪士の事件があってから、しばらくして、それを題材にして出来上がった
超人気の、人形浄瑠璃の演目タイトル
何故か、時代は鎌倉から室町へかけての時代
人物の名前も少しずつ変えてある。
大石内蔵助(おおいしくらのすけ)も名前が違ってて、大星由良助(おおぼしゆらのすけ)
となると、忠臣蔵も変ですよね。
忠義の心をもった家臣の蔵の助じゃなくなっちゃう。

もちろん忠臣蔵の本でお習字の練習をしましょうと言うわけではない。
あいうえお表忠臣蔵って全く訳わからないのに
当時のちょっと知識のある人は、にやりと笑って
ほお、そう来ましたか

いろはにほへと
いろはにほへとは字母歌というらしい。
47文字を一つずつ使った歌。

今だとや行はやゆよ、だけど
昔は、やゐゆゑよ、なので、わ、と、を付け足し、ん、はなくて47文字
字母歌はいくつかあるみたいだけど、いろは、は群を抜いて良くできている
諸行無常をうたったもの

いろはにほへとちりぬるを
わかよたれそつねならむ
うゐのおくやまけふこえて
あさきゆめみしゑひもせす

色は匂へど散りぬるを
わが世誰ぞ常ならむ
有為の奥山今日越えて
浅き夢見し酔ひもせす

すべてのものは一瞬光り輝くが やがては散ってしまう
私が住むこの世界もいつまでもあると誰が言い切れるだろうか
いろいろある世間を今日も越えて行く
浅くはかない夢を見まい それに酔いしれもしまい

大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)巻十四に出てくる雪山偈(せっせんげ)を翻訳したとも言われています。
諸行無常 是生滅法 生滅滅已 寂滅為楽
(諸行は無常なり、これ生滅の法なり、生滅の滅しおわれば寂滅を楽しとす。)
因縁によって成り立ったものは変化してやまないという意味。

有為という言葉だけをとっても仏教のとても深い言葉
形の有るものと無いもの引っくるめて「全て」
生滅する現象世界の一切の事物

すごい
すごすぎる
こんなすごい歌を一文字ずつでって、
世界中どこにも絶対無いらしい。

誰が作ったの?
余りに内容が素晴らしく、仏教的な示唆に富んでいるので
弘法大師空海の作とも言われる。
それほどまでに内容が素晴らしいと言うのを言いたいのであって、
時代的に言葉の使い方が当時とは違うらしい。
じゃあ誰か

柿本人麻呂ではないかという説もある
その理由付けの一つとして今回のテーマ暗号の存在がある

暗号の存在
現存する最古の「いろは」は、1079年(承暦3)に成立した『金光明最勝王経音義』
いろはは七五調の歌ですが
あえて7文字ずつで区切って見ます。
すると、あら不思議。

一番右だけ読んでいくと、咎なくて死す(とかなくてしす)になる
罪も無いのに殺される、
そんな怨みのメッセージが暗号として組み込まれた歌なのだと。

いろはにほへ と
ちりぬるをわ か
よたれそつね な
らむうゐのお く
やまけふこえ て
あさきゆめみ し
ゑひもせ す

柿本人麻呂は、菅原道真のように政争に敗れて、流刑の果てに死んだという説がある
その怨みの歌なのだと。

仮名手本
というようなことを
江戸時代の
人形浄瑠璃好きな人の間では、すでに常識になっていたということでしょう。

風刺。
幕府、時の将軍綱吉への痛烈なる批判
なぜ、いろは四十七士は切腹する必要有るのだと
とがないぞと。

幕府から問われたとしましょう

この仮名手本とは何だ
はい、四十七と掛けています

巷では別の意味があるように言っておるが
仰っておられる意味が分かりません

10ヵ月前におきた事件と関係有るのではないか
何か事件があったのですか?
こちらは鎌倉から室町へかけての時代のお話ですから

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