慶喜、大政奉還 待ってました!

慶喜の幕末シリーズも最後に近づいてきました。
慶応3年(1867年)
江戸城無血開城は慶応4年になります。
いよいよ、その前年。

明治天皇即位
1/9 明治天皇即位。
この時点ではまだ明治天皇ではありませんが
分かりにくいので、明治天皇と表現します。

14歳です。

パリ万博
4月 ビックリするんですがパリ万博に出展しています。
ビックリしません?
一応、鎖国してた筈の江戸時代。
開国したとはいえこんなゴタゴタの時によくもまあ。
しかも・・
ここでは、色んなことがあるんですが
有りすぎるので、改めて別コラムで取り上げようと思います。

兵庫開港問題
条約で約束させられた開港。
兵庫(神戸)だけは、京都にも大阪にも近すぎるので
延期延期を重ねていた。
朝廷から、兵庫だけは何としても守れ。
勅許は出せない。

将軍になりたての慶喜の大仕事です。
朝廷の会議に乗り込んで大立ち回り。
得意の弁舌でしゃべりまくる。

何を言っても平行線。
徹夜で会議は続き、へとへと

もう何も考えられない気弱なひとりがとうとうポロリ

そういうことも考えられないわけではありませんね。

井伊直弼が、勅許を得ぬまま
条約を締結したとして
大騒動になり
首までとられた7年に渡る大問題。

慶喜の働きで決着したのです。
5/24になります。

それ以外にも、外交面では
独断的側面はあるものの
テキパキと事を進めています。

船中八策
6/9 土佐藩、後藤象二郎(ごとうしょうじろう)が坂本龍馬に船中八策(大政奉還案)を聞かされる。
7/13 土佐藩藩主、山内容堂、大政奉還案許可

そう来たか
良く気づいた。
エライ。

後藤象二郎は坂本龍馬に教えてもらったとは言っていない。
なんたって坂本龍馬は土佐を脱藩したわけですからね。

それでも最後は土佐に花を持たせようと話を持ち込んだ訳です。

土佐としては明らかに遅れをとっていた薩摩や長州に
追い付き追い越すチャンスです。

薩摩では
同じ時期、薩摩では何をしていたか。

いよいよ、幕府を倒すときが来た。

少年天皇の手を持って判子ポン。
この時、これが出来たのが薩摩なのです。

倒幕の密勅。

朝議を経ていないので、正式には無効ですが
形があればこの際OK

土佐か、薩摩か
どっちが早い

慶喜
この辺の動き、慶喜は全く分かっていませんでした。
諜臣(スパイ)の原市之進が暗殺されて、情報が途絶えています。

土佐案が届いた。
土佐の方が早かったんですね。

来たか。
後半は分かります。
自分でも内々に決めていた選挙で決めましょう案。
前半は初お目見え。
幕府が政権を朝廷にお返しする。

江戸260年の歴史に自分の代で終止符を打つということです。
でも、薩摩の動きを止めるのはこれしかないでしょう。
徳川家も、将軍家ではないものの存続することができる。
選挙すると言っても、私以外に誰か適任者がいると思えない。
朝廷にしても、少年天皇。
取り巻きのどの顔を思い浮かべても、話にならん。

水戸の秘密の言い伝え
ことあらば、幕府ではなく、朝廷につくべし。

なんと、本当に、ことあらば、がやってきて
自分がその役割を担うことになろうとは。

家康様
歴代の将軍様
ごめんなさい。
私が幕を引きます。

急げ
分からんが、薩摩は何か動いている。
急げ。
本能がそう叫ぶ。

10/12 京都にいる幕府の役人を全て
二条城の大広間に集める。

大演説が始まる。
あまりの名調子に、内容の重大さを忘れ、聞き惚れる。
一堂トランス状態。

異存があるか、あらば、言え。

みな、微動だにしない。

なければよし。されば、政権を返上する。

立ち去った後、我にかえって騒然。
時すでに遅し。

翌日
翌日10/13 京都にいる各藩代表が集められた。
代表といっても、大名がいる訳ではない
そもそも将軍への拝謁権がない。

大名に何ができるか

この際、本当に動かしている実力のある家臣を集めた方が良い。
在京四十藩の代表6~70人が二条城に集められた。

昨日の再現。

疑念はあるか。あらば、後刻、格別に謁見する

後で個別に話しても良いよと。

あり得るだろうか。
異例中の異例。
話の内容からして、前例をうんぬんする意味がないとは言え
慶喜以外ではとうていあり得ない。

申し出たのは、五藩六人。
中には、薩摩の小松帯刀(たてわき)、土佐の後藤象二郎も
後藤象二郎さえ、初めての将軍拝謁に額と首筋から
見苦しいほどの汗を流した。

異論があろうはずはない。
ただただ、慶喜の英断を誉めるのに精一杯。

その後
翌々10/15 朝廷が受け入れる

薩摩は
してやられたぁ。

倒幕の密勅をあわてて揉み消す。

坂本龍馬は歓喜の叫びをあげる。
ただ 11/15 暗殺されることになる。

そして
みなさんご存じの通り
これでは終わりません。
薩摩は次なる手を打ってくる。

この後は、次回ね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です