[仏像の見分け方]四天王のそれぞれ

仏像の見分け方シリーズです。

前回、四天王について書きました
[仏像の見分け方]四天王の全般

今日は一人ずつ

持国天(東)
鎮護国家を司る
仏教により内政の安定をはかろうということ

となると、日本が仏教を取り入れた目的でもあるから
持国天が単独で祀られても良さそうなもんだけど
そういう例はない

見分け方がとても難しい
特に決まりごとがないんです。
剣や金剛杵(こんごうしょ)を持つことが多い
特に次の増長天との違いが明確でないんです

仏像を作った人の好き好きということになります。

増長天
増長(成長)したものという意味

日本では、常に四天王の一人になりますが
中国では、持国天とのペアということもあります。

持ち物は戟(げき)と金剛杵を持つことが多いというだけで
なんともバラバラ

広目天
様々な目、特殊な目を持つという意味
広くみんなを見てくれるということで
比較の問題ではありますが
前の二つ、持国天と増長天が動だとすると
広目天と多聞天は静だとも言えます。

これも決まりはなく
戟と羂索(けんじゃく)を持つことが多い

ただ
この広目天に関しては、見分けられる事があります。
巻物と筆を持つことがあるんです。

助かった
これなら分かります。
広い目で見たことをスケッチするんでしょうね。

これでどう戦うのかとの疑問もありますが
ペンは剣より強し、ってことでしょうか

多聞天
釈迦の説法をよく聞くもの
みんなの意見をよく聞くということにもなるんでしょう。

広目天が広く見て、多聞天が多く聞く
良いじゃないですか

これも見分けられるかも
宝塔と宝棒、または戟を持つことが多いってことで
戟だけ持たれちゃ諦めざるを得ませんが
けっこう宝塔持っています。
ちっちゃい家です。
セキセイインコぐらいだったら住めるかな。

多聞天はソロ活動する時には
毘沙門天と名前を変えるわけですが
そうなると、静というより
むちゃくちゃ動になりますね。
一気に攻撃的になります。

持ち物も変わってきます。

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