渥美清が母に送った手紙

拝啓、おふくろ様、僕、元気

心にひびく日本語の手紙、という本を読みました。

渥美清
ご存知フーテンの寅さんですね

この手紙は、寅さんじゃなくて、渥美清でもなく
その本名、田所康雄がお母さんに出した手紙。

映画撮影のため
長期でアフリカに滞在することになった

旅立つ前
お母さんが

あなたねえ
アフリカに行くんなら、手紙くらいよこしなさいよ
「拝啓、おふくろ様、僕、元気」だけでいいから
ほんとにそれだけで良いから、
絶対に書きなさいよ

出したのがこの手紙

ほんとにそれだけやね

アフリカに滞在中、何度か出した。

母親
分かるわあ
このやりとり
目頭が熱くなる

特に私は母さんがもう亡くなっているから
コップ一杯泣ける

一部の例外はあるかも知れないけど
男性はみんなマザコン

でも大人になっちゃうと
面と向かって、「お母さん大好き」なんて気恥ずかしい
そんなそぶりを見せるだけでも照れくさい

私も、
ほんとにそれだけで良いから
絶対に書きなさいよ
って言われたら
同じことをすると思う。

一字一句変えずそのままね

もう、めんどくさいなあ
ほんまにそれだけやからな
と言いつつ
その機会を強制的に与えてくれた母さんに
心の中で手を合わせるだろう。

不器用ですね。

他の人だったら
色々やりようはあるんでしょうけど

母親って
特別の一人だけの存在。

こういう愛情表現しかできないんですよ。

ほんとに嫌々だったら
何度か出すなんてあり得ないもんね

お母さんも嬉しかったろうなあ
おそらく、何度も何度も読み返したと思う。
何度読み返してもそれ以上の事は書いてないんだけどね

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