[昭和歌謡]51 雨

昭和ヒット曲全147曲の真実シリーズです。


三善英史
作詞 千家和也 作曲 浜圭介
1972年

♪雨に 濡れながら たたずむ 人がいる
傘の 花が咲く 土曜の昼下がり
約束した時間だけが 体をすり抜ける

何と言っても出だしですね
インパクトあったなあ

待ち合わせの場所にいつまでたってもお相手が現れず
雨が降ってきちゃった。

昔はこういうドラマはいっぱいありました。

新宿アルタ前で、デートの約束をしていたんだけど
完璧に時間を勘違いしていて
それに気づいたのが約束の時間を1時間近く過ぎてから
大急ぎで向かったんだけど、さすがにいないだろうと
結局1時間半は過ぎてましたんで

いたっ

申し訳なくて申し訳なくて

白い服が可愛かった。

そんな事、今は全くないですね
ラインがピコン
ごめん、遅れそう
ほんま?じゃこっちもゆっくりめに出よ

昔は落ち合えなかったと言うことが無いように
ハチ公の右前足ね
今は、渋谷ね
着いたらどこかラインちょうだい。

場所ちゃんと決めなくなったなあ。
その代わり、携帯の電源切れちゃったりしてるとどうしようもなくなるんだけど。

歌は、土曜の昼下がり、ってなってますね
おそらく半ドン
半ドンって死語になっちゃいましたね。
あのドンは何だったんだろう
欽ドンと一緒かな

♪恋は いつの日も 捧げるものだから
じっと 耐えるのが 務めと信じてる

これ分かるなあ
私は、家庭内片想いなので
じっとじっと耐えておりまする

梅雨
昨日、雲シリーズの中で
なぜ梅雨時は雨が降るのか
詳しくは明日、と言いました。

うまく行ったでしょ。
「雲」シリーズから歌シリーズの「雨」にバトンターッチ

日本を中心に地図を思い浮かべましょう
南っ側は暑くて、北っ側は寒い

それぞれの空気の固まりみたいなのを気団って言うんだけど
代表的なのは南側の暖かい小笠原気団
北側の寒いオホーツク気団

季節によって、その大きさが違っていて
冬はオホーツク気団がでっかくて、小笠原気団もあるにはあるけど、
ちっちゃくなっている。
肩身狭いわあ

だんだん春になると小笠原気団も勢いを吹き替えし
そろそろ俺様の出番かな
冬の間、日本列島の上を覆い尽くしていた
オホーツク気団に対して
じゃまだじゃまだ!
もっと北に引っ込んでろ

その境目が梅雨の頃、ちょうど日本列島に差し掛かる。

暖かい空気と冷たい空気の境目は、前線と言いますね
暖かい空気が冷たい空気に乗っかっていくのが温暖前線
お椀は矢印だと思ってもらえれば良いんだけど
お椀の無い側からある側に乗っかって押し込んでいく

逆に冷たい空気が暖かい空気に潜り込もうとするのが寒冷前線
三角矢印の方向にね

じゃあ梅雨の時の境目は?
小笠原気団がじゃまだじゃまだと北上してきた訳だから温暖前線ですね
ピッと線引いて、上っ側に赤いお椀をポコポコポコ
はい解決

ちょっと待ったー
おととい来やがれってんだっ。すっとこどっこい

オホーツク気団は気性が荒いので
言い分を聞いてあげないと後でえらいめに会います。

今まさに、小笠原野郎を突き返そうと頑張っているところ
下向きの三角矢印に決まっているだろうに

まあまあ、お二人さん
ここはひとつ、両方に矢印付けるって事で穏便に

停滞前線
特にその内、梅雨時に出来るのが梅雨前線

両者がっぷり四つでぶつかりあって、というのは
気象的には、南からの風と北からの風がぶつかると言うこと
両者譲らないとすると、その風は空に向けて上がっていくしかありません
上昇気流です。

この時期にぶつかるオホーツク気団も、小笠原気団も
名前から分かるように、海の上で発達してきてます
と言うことは湿り気たっぷり

そんな空気が上昇していくとどうなるか
山の上がひんやりしていることでも分かるように高いところは寒いんです。

寒い空気って、その中に含める水蒸気がとても少ない
もうたまらんと、空中のチリを中心に水滴が出来る
雲の誕生です。

水滴は重さがあるので落ちようとするけど
下から風が吹き上げてるから、ぽっかり浮いていられるってこと

ちなみに、高気圧って、高いところから風が吹き下ろして来るところを言うんだけど
絶対に雲はありません。
もしあったとしても、早々に地面に叩きつけられて、ハイ仕舞い

さあ、次から次から下から湿った空気がやって来ます
水滴はどんどん大きくなっていって
下からの風と釣り合っていた筈が
重さの方が勝っちゃいます。

雨となって落っこちて来るわけですね

両者譲らない訳ですから
前線の場所は変わらずに、その場所で、このサイクルがずっと繰り返されるんです

梅雨明け
じゃあ、梅雨明けって?

もうお分かりですね
停滞前線が日本列島より北に上がる
勝負あり!
ってことです。

夏ーーーっ

地球上に日本の地形が出来上がって以来
毎年毎年、梅雨時にこのバトルが繰り返され
例外なく小笠原気団の全線全勝

ああ、可哀想なオホーツク気団

でも大丈夫

逆に秋雨前線バトルではオホーツク気団の全線全勝

とっても長い歴史で、どちらかが勝率で上回った事はありません。

本当はこの二人仲が良いのかもね

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