10/8 寒露 重陽の節句と十三夜

二十四節気シリーズです

寒露   かんろ   野草に冷たい露がつく頃  10月08日

重陽の節句
旧暦の9月9日、五節句のひとつで重陽の節句と言います。

陰陽思想では、奇数は陽
奇数の同じ月日が重なる日は、陽が強くなりすぎて不吉だとの事で
それを払う行事として、節句を行う。

特に、最も大きい奇数9が重なる日は、最も重要な行事を行う必要があるわけです。
名前も、そのものズバリ、重なる陽

菊が咲く季節だから、菊の節句とも言います。



ひょっとしたら、今、他の節句に対して盛り上がりにかけるのは
これが原因かも知れません。

旧暦の9月9日は菊の季節なので、菊と強く結び付いた節句
でも新暦になっての9月9日は菊はちょっと
じゃあ、何したら良いの?

菊の花を飾る
菊の花びらを浮かべた酒「菊酒」を飲む。キクーッ

江戸時代後期になると、菊人形の風習も
前日に綿の上に菊を置いて寝て、菊の露が染み込んだ綿で体を拭うと健康になれる

全部ダメですからね。

残りで言うと
赤飯を炊くというのと
栗を食べるというのはあるんだけど
その二つでは、重陽の節句を盛り上げきれなかったんでしょうね。
3/3と5/5は子供と結び付いたから
じいちゃんばあちゃんは是が非でも祝いたいし
7/7は恋愛とか願い事だから、若い娘や子供が盛り上げてくれる。

菊に頼りすぎて、コンセプトを作り忘れたんでしょう。

十三夜
寒露の時期にもうひとつの人気イベントが十三夜
中秋の名月は旧暦の8月15日
[白露] 9/8 中秋の名月、放生会

次の月、旧暦の9月の13日の月もみんな大好きで
十三夜として大盛り上がり
中秋の名月は、曇りや雨で、月が隠れることが多いんだけど
十三夜は、晴れる日が多い。
「十三夜に曇りなし」

十五夜は中国から伝わったものだけど
十三夜は日本オリジナル
面白いですね。とっても面白い。

宇多法皇とか、醍醐天皇とかの時代からなので
とても古くからのもの

普通に考えて、満月が一番きれいに決まってますよね
だから、その前の中秋の名月は満月を祝ってます。

なぜ、次の月はちょこっとだけたりない十三夜が一番綺麗なんでしょう。
あと二日で満月になるのは分かっているんだけど
ちょこっとだけ未成熟なあなたこそが、いとおしいのよね、と
日本人のこの風流感は恐るべしですね

宮中の人がそれを風流だと思うのは分かるけど
江戸時代には、この風習を庶民がやたらに盛り上がってやっているっちゅう国民性はすごいです。

栗を食べるので栗名月と言います。
団子は15個じゃなく、13個

もし、中秋の名月を祝ったのなら
必ず十三夜も祝わないと「片見月」と言って縁起が悪いことになっちゃいます。

母の日と父の日みたいなもんです。
父の日は祝わないと縁起が悪いです。

完璧な母に対して
ちょこっと欠けている父もいとおしい。

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