根はなぜ、もじゃもじゃなのか

植物シリーズ

葉っぱ、茎と来て
今日は、根っこの話です。

存在意義と役割
茎の時のように
根の存在意義や役割を考えるとすると
ひとつは簡単ですね

はい。水や養分を吸い上げるためです。

水や養分
植物には動物のように口というものがありません。
ですから、根の表面全体から吸収するという方法になります。

根の細胞の周囲には、細胞膜が覆っていて
そのさらに外側に細胞壁が覆っています。
ややこしい話はあるのですが
早い話が、表面に穴がポコポコ空いているようなものだと思って下さい。

さあ、その根で十分な水と栄養分を吸収するためには
根っこの表面積を広くする必要があります。

ボコッと丸いのがあるより
ぐちゃぐちゃ複雑になっている方が表面積は増えます。
土の中を進んで行くことを考えると
成長点である先っぽは数多い方が良いので、いっぱい枝分かれします。

ところで、根っこには二つのタイプがあります。

主根側根タイプとひげタイプ

何をより欲しいかによって二つに分かれるんです。

水分は土のどこにあるかというと深いところ
地表近くはすぐ乾いちゃいますから
逆に、養分って、地表近くの方が多い。
糞とかの栄養の元が、地表からだんだん染み込んでいく。

深いところの水分をより欲しければ、まずはずどーんと下まで行ってからもじゃもじゃ。

もうひとつの役割
実は根っこには、もうひとつの役割がある。

言われれば当たり前なんだけど
考えたことが無かったのでとても不思議に感じました。

「そこにいる」

これがもうひとつの役割です。

植物にとってみれば
たまたま種が落ちて根を出した場所
そここそがパラダイスであり
動きたくないんです。

言い方を変えると動かされちゃ困るんです。

これは、根から切り離されてしまった植物の悲劇を見れば分かります。
落ち葉です。

落ち葉は風に吹かれ、吹き溜まりに集められてしまいます。
そこはぎゅうぎゅう詰めかもしれませんし
窪地かも知れません
往々にして暗い場所だったりもします。

ひょっとすると川に落っこちて腐ってしまうやも知れません。

動物である我々は
最初から最後まで一生同じところにいなければならない植物の事を
可哀想に思いがちです

でも、植物にとれば、
いらんお世話
こちとら、この楽園を確保するために
必死でしがみついてるんでいっ

たまたまの場所がどこであれ
そここそ天から与えられた場所
動かされちゃったら地獄が待っているんだから。
楽しく満足して生きていく。

やれ、この職場はどうの
この国はどうのと、不満たらたらで生きていく人間たちを
横目で見ているんでしょうね

可哀想に、って

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