平田玉蘊。人生には、タイミングというのがありまして

江戸のヒロインシリーズです。

平田玉蘊
平田玉蘊(ひらたぎょくおん)は尾道の生まれの画家です。

江戸検定の「江戸のヒロイン」のテキストでは
ひらたぎょくうん、と振り仮名が振られているのですが
ひらたぎょくおんとして、話を進めていこうと思います。

地元尾道の人が「ぎょくおんさん」と呼んで慕っているらしいから
だったら絶対「ぎょくおん」が正解。

地元の人が言っているのが正解、と法律でちゃんと定めて欲しいな。

私の地元は兵庫県加古川市なんだけど
お隣はメジャーな姫路市
お城がなんたって世界遺産。

テレビでも話題になったりすると
アナウンサーがひめじ、と発音するんだけど、高低低なのね
腹立つわあ
ひめじ(高高高)やん
確かに「姫」だけ発音すると「高低」なので
高低低が標準語らしいんだけど
関西の地名に対して、標準語ってどういうこと?

話を戻して、平田玉蘊
長年、論争されてきたんだけど
「蘊」は通常「ウン」と読めば「集める」だが
「オン」と読むとき「豊か」という意味
平田玉蘊の本名は平田豊

こりゃ、地元の勝利ですね

生い立ち
尾道のお金持ち、福岡屋の娘として生まれる
お金持ちですから、妹の玉葆と共に尾道出身の画家、福原五岳に絵を習う。

画家を目指していたが、20歳の時にお父さんが若くして急死
一家の大黒柱を失った福岡屋は、急速に傾いていく。

絵を書いているどころではありません。

そんな翌年の、21歳の時、歴史家かつ思想家の頼山陽(らいさんよう)と出会い
二人は愛し合います。

頼山陽は一旗あげようと広島藩を脱藩を決意

近いうちに京に行こうと思うんじゃが、一緒についてきてくれんじゃろうか

でも、私には、母と妹がございます。

京で私塾を開く。お母さんも妹さんも一緒についてくれば良い。
みんな面倒見るけん

お母さんは、
今更新しい土地で、婿さんに気を使いながら暮らしていくというのは
どうにも気乗りがしないんだけど
そこに娘の幸せがあるんだろうか・・

妹は
久太郎さんはお姉ちゃんのことをすいちょるけん大丈夫じゃと思うよ

ずいぶん長く悩んだが、
尾道にいて、このあと将来が開けているとも思わない。
結局は、三人で京へ行くことを選択。

その頃、頼山陽は、京で「真塾」という名の家塾を開いて、意気揚々。
ところがしばらくし、京に滞在するについては正式な広島藩の許可が必要であるとのお達しが届いた。
もともと、脱藩は重罪ではあるが、実際には色んな例があり
まあ何とかなるんじゃないかと楽観視していた。

正式な許可がなければ、広島に連れ戻し、幽閉すると強行姿勢を取ってきた。
しかも、山陽だけでなく父の春水までも罰せられることとなるとの忠告。

まずいっ
届出はしたつもりだが、確かに許可を得たわけではない。

再度届出はしたものの、いつ捕まるか
まずは、塾の看板を外し、大阪に一時身を隠すことに。

そんな時に、三人がやって来る。

最悪のタイミング。
来ちゃいました。

ようやく連絡が取れた山陽からは
いましばらく、
ちょっとだけだから
そのまましばらく待っていてくれまいか

玉蘊としても、京は魅力的な地で
絵の先生を訪ね、修行を重ねるが
母や妹に何とも申し訳がたたない

不安だらけの毎日に
届く連絡は
もう少し
もう少し

とうとう、妹が
諦めようよ、お姉ちゃん。

帰った尾道では、噂の花が咲いた。

福岡屋は、振られて帰ってきたらしいよ。

まあ、間違いではないから仕方がない。
ひたすら耐えるしかない。

その後、平田玉蘊にも縁談がまとまり結婚
子供もできるんだけど
運悪く、幼くして亡くなってしまう。
その事がショックだったか、旦那さんは玉蘊の元を去る

不運の典型パターンのように思うが
逆に、玉蘊は肝を据える。

絵で生きていく。

今もそうかも知れないが、
絵で食っていけるようになるのは並大抵の事ではない。
しかも、女性画家はレア中のレアケース。

昔のように、著名な画家に師事できる環境でもない。

玉蘊が最も好きな、若冲を真似ながら
絵の心をつかんでいく。

そして、職業画家として
レア中のレアケースを現実のものとするんです。

索引はこちら
[江戸のヒロイン]シリーズはこちら(少し下げてね)


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