脂肪を燃やすってそれ何なの?

健康を考えるにしてもダイエットするにしても基礎的な知識を押さえないとね。
甘いものを食べると皮下脂肪がつくイメージするでしょ。
よく考えると不思議。甘いものは糖分で、脂肪分ではない。
高校の頃を思い出しつつ、代謝(たいしゃ)のおさらいをしましょう。

分解(異化)
血液に入り込むことができるのは、アミノ酸、グルコース(ブドウ糖)、脂肪酸の3つです。
その3つのいずれかが血管の中に入り込み、各細胞に行きわたることができます。

三大栄養素はどう対応しているのでしょう
 ・タンパク質→アミノ酸
 ・炭水化物→グルコース
 ・脂肪→脂肪酸

こうやって分解されることを異化と言います。
バラバラバラ、ですね。
ここからが面白い。
このそれぞれがさらに変換できます。
で、できるのとできないのがあるから面白い。
アミノ酸→グルコース。
グルコース→脂肪酸が可能です。
でも逆は無理です。
つまり、脂肪酸を作りたければアミノ酸からでも、グルコースからでもできるけど、アミノ酸はどうやってもタンパク質からしかできないということ。

分かりやすくイメージするため、元の栄養素で言い換えましょう。
矢印は脂肪に向かっています。
タンパク質は炭水化物になれる。
炭水化物は脂肪になれる。
でも、逆の矢印は無理なんです。

エネルギーを作る
各細胞に到達した3つの物質はエネルギーになりえます。
面白いのが、違ったタイプのエネルギーの作られ方をするということ

無酸素運動タイプ
グルコースですが、解糖系といわれる過程をたどります。
細胞質というところで行われるのですが、即効性があります。
そして酸素を必要としません。
世に無酸素運動といっているのはこれで、急に大きな力を出すためには糖が必要です。
逆に言うと糖以外は使えません。

有酸素運動
グルコースも含めて3つともミトコンドリアという場所でエネルギーになりえます。
こちらは、酸素が必要です。有酸素運動ですね。
解糖系に比べ、仕組み自体が複雑なので即効性はありません。
じわじわっとエネルギーが出てくることになります。
脂肪酸を使えるのはこちらだけですので、ダイエットには有酸素運動と言われるわけです。
ミトコンドリアが多い筋肉、少ない筋肉というのもあって、筋肉にも即効性と持続性の役割分担が分かれています。

ここから言えること
今日お話したことだけでも、かなり色んなことが言えます。

肉を食べないのは危ない
まず、肉を食べないダイエットがいかに危険かと言うこと。
栄養素にはそれぞれ役割があるので、全て必要。
バランスよく食べる必要があります。
何かを食べないというダイエットはかなり危険なんですが、その中でも一番危ないのはタンパク質を食べないこと
タンパク質は脂肪にも変換できるので、「結果として」皮下脂肪が増えないことにも繋がります。
ただ、もう一度言いますが、脂肪からは筋肉はできません。
脂肪を減らすつもりが、どんどん体をしぼませていってしまう。

炭水化物ダイエットって訳わからん
次に、訳分からないのが炭水化物抜きダイエット。
炭水化物は脂肪からは出来ません。
エネルギーの中心になるのは糖です。
糖を取らないと、力が出ない。
また、別のコラムで詳しく言いますが、
炭水化物→デンプン→糖分と徐々に変わってくれる炭水化物は体からすると、直接糖分をとるより、とても使い勝手がいい。
血液には、血糖値というものがあって糖分だけは、範囲が決められている。
それ以上になっちゃうと、せっかくのエネルギーのもとを捨てるか、大急ぎで脂肪に変えて溜め込むしかない。
急激に増えたり減ったりはこまるんです。

甘いものって
甘いものって、無酸素運動の前後にはとても有効です。
でも、無酸素運動の予定がないのに糖を直接とると、とてももったいない。
空腹を満たしたはずが、捨てられちゃってまた腹が減る。
そういうとき、炭水化物は徐々に変わってくれるからとてもいい。
私は、炭水化物こそダイエットにとても便利だと思うんですけど。
糖分は取っても全然大丈夫。速効性があるからとても便利。
でも、速効性を必要としない、例えば間食でソファの上でってのは。
何を言いたいか分かりますね。

有酸素運動
もし、脂肪を燃やしたいなら、有酸素運動です。
それしか方法がありません。

今日は、分解する方、異化、についてお話しました。
今度、同化、分解されたものをもとに、体を作っていく仕組みについてもお話しします

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