[大奥]3 家光→春日局

大奥シリーズ
3代将軍家光となると、当然この人、春日局です。
大奥というシステムを作った人でもあります。

春日局
お福(のちの春日局)は、斎藤利光(としみつ)の娘
斎藤利光は明智光秀の甥で重臣、丹波黒井城の城主
即ち、城持ちの殿の娘ということになります。

ところが、光秀が謀反を起こした後、処刑されます。
一転、謀反人の娘に。

母のいとこにあたる稲葉重道の養女となり
重道の娘婿の稲葉正成の後妻に入ります。
稲葉正成の奥さんが死んじゃったからなんですね

4人の男の子をもうけますが
何があったのか離婚。

さあ、このあと、どうしたもんか

そんな時、聞き付けたのが

乳母募集

応募して採用

さあ、気に入らないのがお江(ごう)
伯父の信長を死に追いやった謀反人の娘がよりにもよって

当時の風習として、世継ぎが生まれると、
母親から引き離し、乳母に預けて英才教育。

自分の息子を自分で育てられない訳です。
その反動で、お江は次に生まれた忠長を溺愛します。

ここから、
家光ー春日局ラインと、忠長ーお江ラインのバトルが始まります。

まだ、長男を世継ぎにするというのがはっきり決まっていなかった。
実力本意で行くならば、忠長の方に分がある。
家光は挨拶すらろくにできない。吃音障害があったんです
大人になってからも、癇癪持ちで良く切れる。

だんだん城内の空気も、忠長へと流れていきます。

肝心の2代将軍秀忠が態度をはっきりしないまま、ずるずる

まずいっ

将軍
春日局が取った手段が、駿府にいる家康への直談判。
大したもんです。
度胸です。
普通、一番えらい人に直接話に行くなんて、
思い付いても、膝が震えて出来るもんじゃありません。

長男とちゃんと決めないと、末代に至るまで、兄弟間での争いが絶えなくなりますよね

ごもっとも。

負けちゃった、お江
劣勢を挽回すべく、縁談をまとめてきます。

正室
家光に正室。
摂家の鷹司信房の娘孝子、お公家さんです。

どうだっ、春日局も歯が立つまい。

ところがこの二人、お互いに大嫌い。

三代以降、全て京都のお公家さんから正室をもらい
ただの一人も正室がお世継ぎを産めなかったという残念な結果
それでも、この二人ほど仲が悪いのも珍しい。

早々に、孝子さん、本丸を出て別居しちゃいます。
吹上御所内に中丸御殿というのが作られてそこに住む
「中丸様」と呼ばれます。

家光、ずっと女のバトルを見ているもので、女性はコリゴリと思ったのか
男色趣味に走ります。
お相手は、堀田政盛
愛し合う二人。

大奥に御台所(正室)がいない
さらに、ライバルお江が亡くなります。
もう春日局の独壇場

朝廷へ
おそらく、江戸時代を通じて、実質的に政治に関わった最高は春日局でしょう。
将軍がトップたるべく
「公家衆法度」「禁中並公家諸法度」を定め、
本来、朝廷から賜った征夷大将軍のはずなのに
朝廷は、将軍にお伺いを立てなければ重大なことは何も決めてはいけませんと。

御台所がいながら、大奥総取締役に就任。

次に、いよいよ、将軍の名代として上洛しちゃいます。
将軍の代理ということは、実質ナンバー2ですよという宣言に他なりません。
本来、老中でしょうがお構い無し。

将軍に拝謁するのは昔から一定の位が必要です。
そういう理由で拒否されます。
そうすると、あなた方に拒否する権限なんてないんですよ、とばかり
親戚を辿っていって、その位をクリアする人を見つけ
無理矢理その人の養子になっちゃいます。

これで文句ないですね

朝廷は苦虫を噛み締めつつ、従三位にします。
従三位って北条政子と一緒です。

そして、足利三代将軍義満の乳母を春日局といった先例にならい、
お福に、春日局の称号を与えて謁見を許した
そう、本当はここから春日局なんです。

頭に来た後水尾天皇は、やってられないと譲位してしまいます。

世継ぎ
残りの重大問題はお世継ぎ。
このままじゃ、お世継ぎが産まれず、徳川家のピンチ

家光に女性に目覚めてもらうべく、奮闘します。

祖心尼(そしんに)という春日局の親戚で補佐役の有能なおばあちゃんがいるんですが
その孫娘、お振(ふり)に男装させて、家光に近づけます。

徐々に慣らそう作戦

この奇妙な作戦が効を奏し、お振りは懐妊
女の子を産みます。

よしっ
期待は膨らみます。

でも残念ながら、お振りは病気がちで3年後に亡くなってしまいます。

あっ、あの人

初めて、女性として一目ぼれしたのが、お万の方
尼さんでした。

尼さんかぁ

でももう春日局もなりふり構っていられません。
無理矢理、半ば監禁状態で、還俗させ
髪が伸びるのを待って、寝床へ

さあ、方針は決まった。
お万の方に似て、健康な女性を探し出せ。

お蘭
お玉
お夏
お里佐

これだけ揃えれば大丈夫なんじゃないか

あとの事はくれぐれも頼む、と言い残し
春日局は病により亡くなります。

作戦成功。続々と成果(?)をあげます。

お蘭は4代将軍、家綱
お玉は5代将軍、綱吉
お夏は綱重(6代将軍家宣のお父さん)
お里佐は鶴松(早世)

春日局がいなければ、徳川260年は違った形になっていたでしょうね

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