[江戸城] 江戸城は天下普請

江戸城の事を少しシリーズ化して書いていきたいと思います。

まずは、基礎的で全体的な事から

日本一
徳川幕府の江戸城は日本一です。
まずはその広さ

どうしても、皇居のイメージで、
あの辺に何か建ってたんでしょ、くらいに思いがちですが、
どっこい、とんでもございません。

市民ランナーが走っているのは内堀でして
大きく周りを外堀が囲っている
例えば、北側の境で言うと、中央線の横にあるのが外堀
市ヶ谷、飯田橋、御茶ノ水を通る中央線より南側は、どどーんと江戸城

2082ヘクタールもあります。

市民ランナーが走っている中側だけだと、内郭(ないかく)と呼びますが
それだけでも、214ヘクタール

内郭の広さだけで比較しても、日本のあらゆるお城の中で断トツ

天下普請(てんかぶしん)
なぜそんなに大きいかというと、逆説的ではありますが、天下統一が実現し
戦(いくさ)をしなくて良くなったから。

お城って戦のための道具の筈です。
ということは、ある戦国大名が、他の大名に勝つため
金をつぎ込んで作るもの。

その大名の資金力の範囲内でしか作れないので、たかが知れている訳です。

江戸城は考え方を変えたんです。
天下普請という考え方。

天下統一がなったのだから、全国の大名が全員で一丸となって
国家プロジェクトとして、お城を作ろう。

君はここのお堀を掘ってね
あなたは、こっちの石垣ね

不思議です。
全員が一丸となるんだったら、誰と戦うんでしょう。

姫路城とかは、大阪冬の陣の前で、籠城戦に耐えられる、完全に戦争するつもりの城ですが
江戸城の場合は、
すげえっ、と威光を示すためのもの。
戦争に役立つ施設が、そんなに真剣に作られていない。
みんなで分担して作るんだから
わざと、この辺押したら石垣崩れるよ、的な仕掛けを作っておけば
反逆出来る訳です。

それよりは、みんなで作った一体感
みんなで頑張ったよなあ、と、城を見ながら酒を酌み交わせるような
そんな高揚感が、長く平和を続けるためには必要なんじゃないかと。

末代まで
江戸城に行ったら、どこどこの石垣見てね。うちの藩の刻印を掘ってあるからね、みたいな

さらにいうと、武士には、戦で功名をあげる替わりの仕事を与えてやらないといけない。
戦がないと、良く頑張ったで賞をあげられませんのでね。

もちろん、みんなに労働力も費用を持たせることで
徳川は自分で出さなくて言い訳ですから
とっても卑怯な手ではありますが
その割には、みんな嬉々として他の藩に負けてなるものかと頑張ってます。

次回は、天守閣に話を進めていきますね

[江戸の文化]シリーズはこちら(少し下げてね)

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