関西人、その不可思議なるもの(大阪弁)

関西人シリーズは、大変いっぱいコメントもいただき、人気のコラムになりました。
今日は大阪弁に焦点を当ててみました。

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東京に来ても
関西人は、東京に来て何十年経とうが、大阪弁が抜けない人がいっぱいいます。
もちろん、私もその一人。
大阪弁に誇りを持っているということ。
この後言いますが、感情を込めるのに便利だということ。
変えなくても、十分に通じること。
この3点が大きいと思います。

「なんでやねん」「そんなあほな」が抜けてしまうと、関西人としての誇りを失ってしまう気がします。
とは言え、東京に出てきて30年。
この10年位とても悲しい出来事があります。
「俺なんか標準語やから」
が、ギャグとして通じなくなりました。
きょとんとされます。
前は、「バリバリ関西弁出てますよ」と言って笑ってくれたんですが。
自分でも知らず知らずのうちに抜けてしまっているのだろうか。
そらおそろしくなります。

大阪弁の特色
もう、20年ほど前、「大阪弁」という本を読んでえらく笑えました。
そうやそうやと。
その中で読んだ話を、紹介します。

母音と子音
関西人は、母音が得意で、子音が苦手です。
江戸っ子は、逆に子音が得意で母音が苦手です。

買うの過去形は、標準語では「買った」
ローマ字で書くと、katta。子音が一つ増えます。
大阪弁では、買うた。
koota。母音が一つ増えるのです。
母音には感情が込めやすいという特徴があります。
関西人は、大したことなくてもやたらに感情をこめます。
どうしても母音が増えていくわけです。
そうですね、ではなく、そうやねんなあ。
母音で終わりたくなる。

面白いのが「ひ」と「し」
関西人は「し」が苦手。
し(shi)は、ひ(hi)に対して、一つ子音が多い。
関西人は、
いち、に、さん、し、ご、ろく、ひち、はち、きゅう、じゅう、です。
しち、とは言えない。
本で、こう書いてあってびっくりした。
みんな、言えないもんだと思っていた。

うっすらと記憶があるのだが、小学校の先生が黒板に「しち」と書いて
みなさん、ひちはひちとしか言えませんので、それでいいんですが、
本当は「しち」なんです。それだけは覚えておいてください。
おかしなこと言う人だなあと思った。

まさかっ。関西人以外は、「しち」って言っているってこと?
そんなあほな。いえる訳ないやん。

翌日、みんなに試してみた。
関西人以外は「しち」と言っている。
関西人は「ひち」と言っている。
ああオモロ。

本には、「七」は関西人はほぼ100%「ひち」。ただ、「質」は90%で10%の人は「しち」と言える。
これは教育の賜物。「質屋」に「しちや」と答えさせる国語の問題はあるが、「七」に「しち」と答えさせる馬鹿な問題はないと。
とすると、あの担任の先生はとても斬新な先生だったのか。

そういうと、大学で法学部だったのだが、抵当権のような権利で「質権」というのがあった。
関西から出てきている先輩が、法律用語辞典で「ひ」のところを一生懸命探していた。
私は得意満面「先輩、それは「し」のとこ、引かんと」

でも、今はワープロ変換の時代になって、だいぶ状況は変わっているでしょうね。
その話で言うと、Googleはとても素晴らしい。
「ひちめんどくさい」と検索すると
もしかして「しちめんどくさい」?って聞いてくれたりする。

竹村健一の英語は面白かったですね。語尾まできっちり発音してくれるからとても分かりやすかった。
関西人は「でぃす、いず、あ、ぺん」とちゃんと?発音する。

面白いのが江戸っ子。
全く、逆になる。
「ひ」が「し」になってしまう。
道を聞かれると「つーっといって、しだりにまがりな」
粋でんなぁ。

社会に出てすぐ、一個上のとても美人で可愛い先輩がいた。
その先輩は「左」と「飛行機」がどうしても言えなくて「しだり」と「しこーき」
先輩「飛行機ゆうてみて」
「しこーき」
かわいいっ
話が違うか。

話が長くなりました。
これ以外の大阪弁の特徴はまた今度。

索引はこちら
[関西]シリーズはこちら(少し下げてね)

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