[植物]樹林。みんなが生きる

植物のかしこい生き方、第二章「あらがわない」から

エゴを捨てて、潔く
運命に逆らわず、仲間と生きることを選んだとき
孤独から解放される。

樹林

山や林、森には、色々な種類の植物が育っている。

植物たちはそれぞれに寿命もあり
病気で朽ちる事もあります

また、葉が落ち葉になる事もあります。

地面に落ち、横たわった植物たちは
誰かが片付ける事もなく、自然に土に還っていきます。

微生物たちがいるからです。
微生物たちは植物を分解し「腐葉土」を作り出します。
栄養たっぷりのこの土は、朽ちた植物の仲間だけではなく
その地域全ての植物を豊かに育てます。

結果から逆算すると
植物は、その地域全体の植物のために命を断つように見えます。

役割
林の植物を大きく区分すると3つに分けられます。
1.背の高い植物
2.背の低い植物
3.地面を覆うような草

植物にとって、光と水分は光合成で生きていくために欠かせないものです。
でもこの二つは相反するものでもあります。
光が強いと、水分は蒸発して無くなってしまいます。

この事が、植物にとって、得手不得手の分かれ目になり
助け合いの決め手にもなります。

背の高い植物は太陽が得意
強い光もへっちゃら
でも、地面が乾いてしまっていれば水分を根から吸収できません。
地面を覆う草の出番です。
地面から水分が蒸発しないように守ってくれます。

背の低い植物は、強い光があまり得意ではありません。
背の高い植物が強い日差しから守ってくれ
適度な光と適度な水分の快適空間で、そこそこに暮らします。

地面を覆う草は、光は残り物で十分
水さえあれば何とかなります。
強い日差しは高い植物と低い植物に遮ってもらっています。

もし、高い植物だけが、競争に打ち勝った勝ち組なんだとしたら
負け組たちは存在していない筈です。
高い植物だけの世界があれば、水分不足で、高い植物もやがて無くなるでしょう。

動物は、その中でも人間は競争や戦いで物事を考えがちです。
長い間で最適バランスとして形づくられた環境があったとしても
「自分」というひとつの個体にとってあまり有利でなければ
それを変えようとします。

動いて、戦い、ねじ伏せようとします。

植物は元々そんな事を考えていないように見えます。
「自分」に、そう重きを置いていないように見えます。

頭から足までの体、という単位に一つの心

でも、ひょっとすると植物は、一つ一つの植物でなく
ぼわっとした地域の広がりに、一つの心を持っているのかも知れない。

みんなで生きる、ではなく
みんなが生きる、なのかも知れない。

もちろん正解なんて分からない
植物の心を見たことある人は誰もいない

でももしそういうことがあるのなら
命は永遠

一つ一つの植物の死は、
人間でいうと一本の髪の毛が抜けるほどのことなのかも知れない。

命ってなんだろう
幸せってなんだろう

[植物]シリーズはこちら(少し下げてね)

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