[天皇]65 花山天皇。騙されちゃったのね

天皇シリーズ

花山天皇
984~6年

円融天皇が藤原兼家の執拗な嫌がらせに耐えきれず譲位。

次の天皇は、自分の息子ではなく、先帝冷泉天皇の息子の花山天皇
円融天皇が即位する段階では、息子は生まれておらず
その時に最も権力を握っていた藤原伊尹(これただ)が外祖父になるには、
花山天皇が都合が良かったため、生後10ヵ月にして皇太子になっていた。
そのまま天皇になんだけど、後ろ楯であるはずの藤原伊尹はもう亡くなっていた。

とても、基盤が弱い中での船出。17歳です。
側近には恵まれました。

義懐と惟成
荘園整理令の発布、貨幣流通の活性化、武装禁止令、物価統制令、地方の行政改革など
バンバン革新的な政治を行った

ただ、最も愛した女性、忯子(きし)が懐妊中に死んでしまいます。

ああつらい。もう死んでしまいたい。

悲しみに伏せている花山天皇を見て
あらぬことを考えたのが、兼家の息子の道兼

耳元でささやきます。

さぞやお辛いことでありましょう。
もし、出家なされば、忯子様と近い身になれまするぞ
私が、一緒に出家いたしましょうぞ。

おお、そこまで言ってくれるのか道兼
であれば私も出家しようかの

義懐と惟成に見つからぬよう、こっそりと二人で山科の元慶寺に行った。

私も世を捨てる身
その前にこの姿を一目、父に見せて来とう存じます。
すぐ戻りますゆえ。

おおそうか。分かった。

ところが待てど暮らせど、戻らない。
騙されたと分かった時はもう遅かった。
三種の神器も運び出されておりました。

即位してたったの1年10ヵ月
19歳の時でした。

花山法皇
とは言え、元々出家願望はあった。

まあ、いっか

比叡山延暦寺で正式に僧となり
その後、熊野詣でをする。

もと天皇の修行としては本格的なもの
那智の滝で千日の修行

歌の才能にもたけ
数多くの歌を残している。

木の下を すみかとすれば おのずから 花見る人に なりぬべきかな
(桜の木の下を住処ととすると、花を見る人に自然に(自分の意志とは無関係に)なってしまいそうだなあ。)

ところが、京に戻ると、悪い癖
女性関係がなんとも凄まじい。
出家したはずなんですが。

忯子(きし)のために死んでしまいたいと言ってたと思うのですが
その妹とも関係を持ちます。
親子に同時期にはらませたりと、無茶苦茶でした。

[天皇]シリーズはこちら(少し下げてね)

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