信号の「すすめ」は何色?

ニホンとニッポンの話を書いていて、ふと思い出した話があります。
信号の「すすめ」は何色か

どこで聞いたんだろう。
随分前だった気もする

信号の「すすめ」
なんゆうてんの。
青に決まってるじゃない

ところがですね。
これには、ドラマがあるんですよ。

再度調べたんですが
どうもその時に聞いた話はネットには出ていないですね。
記憶違いなんでしょうか。

その時の話をお話しします。

緑信号
昔は緑も青も「あお」と言ってました。

うちの母さんはそうでしたね。
どうしても「みどり」が言えなかった。
本人は、青と緑の色の違いは理解していたようです。
ずっと緑を「あお」と教えられてきたのに、今更気恥ずかしくて「みどり」なんて言えるかい
そういう気持ちだったんだと思います。

黄緑的な色だったら「草色」と言ってました。
でも、ほんとの緑で、子供に青じゃない緑だと伝えたいときがありますね。

散々、それは緑でしょと、指摘されていましたから。

そんなときには「グリーン」と言っていました
そこで英語かいっ、と突っ込んでいましたが
女の意地かも知れません。
教えていただいた先生方への感謝の気持ちかも知れません
死ぬまで「みどり」とは言いませんでしたね。
野菜はあおあおとしてるでしょって

ちなみに横道にそれますが、私も言えない言葉があります。
「しょっぱい」です
関西から東京に出てきた人間からすると、「しょっぱい」はどうにも気恥ずかしい。
関西では塩や醤油は「からい」。わさびやからしと一緒です。
「しょっぱい」は「すっぱい」を連想させていまだに馴染めません。
からい、という話題は何とかして避けます。
避けきれなかったときは、「塩辛い」で相手の顔色を伺い、だめかと思ったとき
清水の舞台から飛び降りたくらいの気持ちで「しょっぱい」と言います
その時の敗北感はえも言われぬものがあります。

ですから「みどり」を絶対に使わなかった母さんの気持ちは良く分かります。

最初は緑
最初は信号の色は緑でした。
きれいな緑。

それをあおと表現することに何ら問題が無かった。
誰に聞いても「あお」と答えていましたから。

ところが、そうはいかなくなった。
戦後の教育が「あお」と「みどり」を区別するようになった

子供たちにしめしがつきません。
かといって、今更、緑信号と変更できるだろうか。

ことあるごとに質問されます。
緑なのになんで青信号なの?
困った関係者は恐るべき解決策に出ます。

信号の色の方を買えちゃえ。

言い方を変えたくないので、色の方を変えちゃおうと。

でも一気に変えると何かまた言われそうです。
長い間に少しずつ、少しずつ、
みんなに気づかれないように気づかれないように
信号の色を緑から青に変えていったんです。

実は、世界的に信号の色は決まっています。
グリーン、緑、なんです。

にも関わらず、世界標準に背いてでも、青に変えていった。

この話を聞いた当時、信号機を意識してみました。
その人が言っていた、どれくらい緑かかっているかで信号機の作られた年代が分かる
まさしくそうでした。
こりゃ、どっからどう見ても緑。ってものから
微妙に、これは青?ってものまで

でも、今、その検証は難しいですね
ほぼ全て同じ色
青でしょ。でも緑と言われればそんな気もする。くらいの色
特にLEDになってからは完全に色が統一されている気がする。

唯一、webでこんな表現を見つけたので引用しておきます
「また昭和46年以降製作された信号機は、色覚障害者が緑色を識別しにくいことを考慮し、CIE規格の緑の色度範囲の中でなるべく青に見えるような色度を採用しており、近年は青色ダイオードの信号機採用などもありより青に近い色で光るように変更されています。」

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