幸せの国ブータンに根付いた仏教

「ブータンに魅せられて」の今枝さんは、ブータンの国立図書館の顧問
国立図書館の蔵書は全てお経

お経の調査に寺院へ
各地の寺院のお経を調査に、よく、出掛けたらしい

何せ国全体が山岳地帯のブータン。
ちょっとある寺院に、みたいなことでもおおごとになる

万が一、不在だったりすると大変なので、必ず、ちゃんとアポをとってから出掛けていた。

いつも職員の誰かと一緒に行くのだけど、
その日は職員の知り合いの中年女性も一緒にいきたいとの事

じゃあ良いですよ、と一緒に出掛けた

ところが、登山のあげく着いてみると、不在。
そんなはずはない。
ちゃんと連絡して了解を得ている

何時間待っても帰ってこない。
仕方ないから、昼食もすませる
それでも帰ってこなくて、数時間待つ。
いよいよ、これ以上待ってると帰れなくなるというという時間になったので
断念して帰路につく

まあ、国民みんなが性格がいい加減と言いますか、
良く言えばおおらかと言いますか

今枝さんは腹がたって仕方なかったらしい。

ところが、同行した女性にそういう素振りがない。
むしろ嬉しそう。
不思議になって訪ねたそうです。

私は、以前から、このお寺にお参りしたく思っていました。
母がなくなってからは、その思いがいっそう強くなりました。
しかし、女一人でこの山道は大変です。
今日はあなたのお陰でようやく夢が叶いました
少しは徳も積めました。
だから、有りがたく嬉しいんです。

もともと、今枝さんにとっては調査が目的だけど
その女性にとってみると、あくまでも、お参りが目的
そこで、中に入って拝むという行為が出来たかどうかなんて
おそらくどちらでもいいんでしょう。
山道を苦労して登ったという事自体が、
「徳を積めました」ということになるのでしょう。

切手をめぐる激論
ブータンの切手って有名だそうですね
絹の布に印刷した仏画シリーズというのもあるらしい

ただ、このシリーズが出たとき、大激論が戦わされたらしい。

企画したのはアメリカの会社で依頼が来た。

切手は使われると消印が押される
仏様の顔を、ゴム印のようなもので叩いたら、バチが当たるのではないか
ゴミ箱に捨てられるというのも問題なんじゃないか

なんとか妥協にこぎつけたのが
おそらく、絹の布に印刷してあるので、大切に保管されるのではないか
少なくとも消印の押された切手は、見るに耐えないので、国内では使用禁止
という妥協案

絵葉書なんかでの仏画も、あるにはあるが、全て外国人が作成したもので
ブータンの国民が作成したものは無いらしい。

仏教美術って
日本では仏像や仏画は、仏教美術としての対象でもあります。
ブータンではあくまでも、信仰の対象でしかない。
したがって、誰が作った仏像かなんて、話題にものぼらない。

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