[神社]スサノヲノミコト。お母ちゃーん

イザナギが黄泉国から戻ってきた続きから

三貴子(さんきし)の出現
穢れを落とすため体を洗い、その都度神様が生まれていきます。

最後に顔を洗いました。
左目、右目、鼻の順に洗うと、
アマテラスオオミカミ、ツクヨミノミコト、スサノオノミコトの3柱の神様が生まれました。彼らは特別に貴い神様たちであり、三貴子と呼ばれます。

多くの神々が生まれたあとに、貴い三神に恵まれたことで大喜び
身につけていた首飾りをアマテラスに与え、
天の神々(天津神(あまつかみ))の住む高天原(たかまがはら)を治めよ
ツクヨミは夜の国を治め、
スサノオは海を治めるように
良いな

追い出されたスサノオ
三貴子のうち、アマテラスとツクヨミの2柱は、
それぞれ父イザナギに指示された国を治めていました。

ただ、スサノオだけは任された海を統治せず、死んだ母のいるところに行きたいと泣き叫ぶばかり

お母ちゃーん

あれ?スサノオってイザナギ単独で、鼻を洗った時に産まれたんですよね
イザナミがお母さんなのかなあ
産まれる前に亡くなっていて会ったこともないし

いつまで泣いてるんだ、いい加減にせいっ

イザナギは、聞き分けのないスサノオに怒り、追放処分としました。

スサノオは、去る前に姉のアマテラスに別れを告げようと、高天原へ向かいます。

スサノオは荒れすさぶ神です。彼が進むと、八地や海が鳴動しました。
ドドドドドーン
高天原のアマテラス、
「弟が、高天原を奪いにきた」と思い、
男装したうえで完全武装して、弟を迎え撃つ準備をしました。

何をしにきたの?

叛く心など全くございません
去る前にご挨拶したかっただけでございます

それが本当であることを証明して見せよ

そこでスサノオは、自分の清い心を示すため、
誓約(うけい)の儀式を行うことを提案します。
誓約(うけい)とは、神に誓いを立てたうえで、起こった現象を見て神意を判断する、
占いの一種です。

姉弟の誓約
スサノオとアマテラスは、天の安河という川をはさんで、誓約を行いました。

まずアマテラスが、スサノオの長剣を3つに折って、
天の真名井と呼ばれる聖なる井戸の水ですすぎ、それを噛み砕いて吐き出しました。
そのとき、霧のような息の中から、3柱の女神が生まれました。

次にスサノオが、アマテラスの髪飾りや装身具についていた玉を5つ受け取り、
順に噛み砕いて吐き出すと、息から生じた霧の中から、合計5柱の神が生まれました。

お互いに相手の品物から、神様を産み出したという事です

スサノオは、
勝ったね
自分の剣から生まれたのは優しげな女神たちばかり
お姉さんのは男神ですよね

えっ、そうなのかしら

どうなったらどう、って最初に決めておかなかったのが悪かったんですが

ちなみに、スサノオの剣から生まれた女神はタキリビメ、イチキシマヒメ、タギツヒメといって、
宗像三女神(むなかたさんじょしん)と総称されます。
この3柱はアマテラスの命で玄界灘に降り海の守護神となりました。
福岡県の宗像大社や、広島県の厳島神社に祀られています。

意気揚々で帰っていったスサノオは調子にのって
目に余る行動を取るようになります

この続きは次回
[神様]シリーズはこちら(少し下げてね)

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