日本の神様シリーズ
超大物の登場です
オオクニヌシノミコト(大国主命)

もともと世界は「天」と「地」に大きく分かれており
「天」を治めていたのがアマテラスオオミカミ(天照大御神)
「地」に降り立ったのがその弟のスサノオノミコト
スサノオノミコトの直系子孫である
オオクニヌシノミコト(大国主命)が「地」を治めていた
アマテラスオオミカミからの使令で地に降り立ったニニギノミコト(瓊瓊杵尊)
天孫降臨(てんそんこうりん)です
交渉の末
了解です。「地」の統治もお譲りしましょう、となったのが国譲り
両方をアマテラスオオミカミが治めることになった
古事記や日本書紀に出てくる神話のざっとしたストーリー
おそらくこの話は何らかの事を象徴している
ヤマト政権が諸族と戦いを繰り返しながら制圧していき統一
その辺の生々しい事を、敗者も傷つけない形の「譲る」という形にしたのでしょう
多くの名前
オオクニヌシノミコトはもともとオオナムチという名前でした
彼はほかにも多くの名前をもちます。
本来は別々の神様たちを表していたのだと思われます
ヤマト政権が神話を作る際、
多くの地方神をひとつに統合し、
そうしてできた神に「オオクニヌシ」という新しい名前をつけたのだと思われます
その中核となったオオナムチは、
古くから出雲地方で尊ばれていた有名な神で、
各地の「風土記」や、古代の和歌を集めた「万葉集」にも登場します。
当時の出雲に存在した、
ヤマト政権と拮抗するほどの一大勢力を象徴する神です。
各地方の神を取り込んだ「オオクニヌシ」を作り、
これを天上出身のスサノオの子孫として設定することで、
「オオクニヌシの国が天津神に譲られたのは、当然のことだ」
とストーリーだてたのでしょう
ただ、譲るなんてあり得ない、戦のカモフラージュに違いない、
とも言い切れないかなと思っています
地方の有力豪族たちも、できれば武力による解決は避けたいところ
最大勢力のヤマト政権とは良い関係を築いていたいと考えるでしょう
その後の日本の歴史でも多々見られる政略結婚が繰り返されたとしてもおかしくありません
ヤマト政権に次ぐ第二勢力「出雲」もヤマト政権と親戚関係になっていたかも知れません
スサノオの子孫がオオクニヌシノミコトというのもまんざら嘘じゃないかも知れないし
であれば、分家が本家に譲るというのも、
その時点で有力な跡継ぎがいなければあり得ない話ではない
ともあれ記紀神話のオオクニヌシは、
国を豊かに完成させた偉大な功労者といえます
大黒天
大黒天と同一視される
オオクニヌシは、名前の「大国」の音読みから
「だいこくさん」とも呼ばれ、
中世以降、同じ音の名前をもつ大黒天と習合しました。
大黒天は、もとはインドのマハーカーラという神様で、
破壊神シヴァの化身です。
これが仏教に取り込まれ、
中国経由で日本にやってきたのですが、
オオクニヌシと習合する過程で、もとの破壊神の性格を失い、
七福神の1柱となりました。
オオクニヌシは現在、
出雲大社(島根県)、神田明神(東京都)などの祭神です。
6人の妻をもったことから、縁結びの神様としても尊ばれています。