ああ、永六輔さんが

永六輔さんがお亡くなりになられました。

なんで寿命なんてものがあるのか。
永さんにだけは特別扱いできなかったのか。

特別な最後の人
TBSラジオのファンです。
宅配寿司をやってたときは、ずっとラジオかけてましたので。

土曜ワイド、永六輔その新世界
良い番組だった。

ああいう番組を作るのはもう無理でしょうね。

聴取率ずっとトップのお化け番組。

もちろん、永さんがいてからこそ。
粋、そのもの。
何でも知っている。
特にふだん馴染みのない、落語とか浄瑠璃とかの芸能の世界。
反戦の人。
全国行脚の人。
知識のベースが本とかだけでなく、
実際に全国を歩き回っていることから来ている。
すごみがちがう。

作詞
数々のヒット曲を作詞していますが
やっぱり
上を向いて歩こう
見上げてごらん夜の星を
明日があるさ
京都大原三千院
黒い花びら
こんにちは赤ちゃん

リバイバルだ、コマーシャルに採用だ、3.11でみんなに歌われて
といまだに何かにつけて話題になります。

あるとき、ラジオリスナーからの質問で
○○の歌詞で、こういうふうに歌う人が多いんですけど
本当はこっちですよね。

永さんの答えは
ああ、良く分かりません。
もう、私の歌ではありませんから。

普通、あれほどのヒット曲をもっていると
何かにつけて、そちらに話を持っていこうとしますよね。
永さんの頭の中では完全に自分の手から離れている。

リスナーは色々聞きたいんだけど
永さんから話し出したのは、結局一度も聞いていない。

反戦
反戦をつらぬいた人
戦争体験を語り継ぐということを続けなければと
ずっと最後まで運動していた。

3.11の前日、3/10は東京大空襲の日
どうしてもこの2日が近づくと思うことが多くなって
ある時、大空襲の話の中で感情を押さえきれなくなり
泣いてしまった。
あの日の放送は忘れることが出来ない。

お仲間
特に仲の良かった小沢昭一さん、
野坂昭如さんが先に逝ってしまった。
とてもきつかったろうなと思う。

パーキンソン病
昔の永さんは本当にすごかった。
見事に何でも知っていたし
聞いているものを独特の世界に引き入れてくれた。

ところが
パーキンソン病を発病。
自らそれを公表。

そうなると切れ味の鋭い喋りが出来なくなる。
超一流の喋りのプロから、その喋りが失われる。

残念だったね
昔はすごかったねけどね
となりそうなところ
そうはならなかった。

言っている事が良く分からない。
よほど、そばだてて聞かないと聞き取れない。
なのに
聴取率が落ちていかないんです。

私は、発病前の番組も大好きでしたが
発病後の番組の方がもっと好きでした。

永さん大好きなリスナー達が
なんとしても続けて欲しくて
一生懸命耳をそばだてて聞く。
永さんの声が聞けさえすればそれだけでいい。

うちの家族も
今日の永さんちょっと聞き取りやすいね

ありますか。こういうラジオ番組
聞き取りにくいラジオ番組なんて破綻しています。
でも、補って有り余るだけの愛情に満ち満ちていた。

永さんは本番中に、こっくり居眠りしたりしちゃうんですけど
そうすると、リスナーから
永さん、大丈夫ですか?
もうちょっとだけ起きててくださいね、というメール。

呼ばれるゲストも毎回、第一声が
まあ、永さん、お元気そうで。

発病前は、永さんが引っ張っていった番組だけど
発病後は、リスナーみんながもり立てた番組。

大丈夫、俺たちが何とかするから
永さんは絶対にいてもらわないとダメなんだからね
声だけ聞かせて、それだけでいいから
寝てても良いから、起きたら何か喋ってね。

そんな番組ありますか
低い聴取率ならまあ何とかあり得ないわけでもないかも。
でも、ずっと続くんです。
何年もその状態が。
後にも先にもあり得ないと思う
私は、そんな番組を聞けたことが幸せだと思う。

見上げてごらん 夜の星を
小さな星の 小さな光りが
ささやかな幸せを うたってる

見上げてごらん 夜の星を
ぼくらのように 名もない星が
ささやかな幸せを 祈ってる

手をつなごう ぼくと
追いかけよう 夢を
二人なら 苦しくなんかないさ

見上げてごらん 夜の星を
小さな星の 小さな光りが
ささやかな幸せを うたってる

見上げてごらん 夜の星を
ぼくらのように 名もない星が
ささやかな幸せを 祈ってる

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