自律神経、何ともならんものを何とかする

今後、呼吸法を話していくとなると、必然的に「健康」と深く関わっていきます。
その話をするには、基礎知識という固い話がどうしても必要です。
今日は自律神経のはなし
おそらく、今後、一番登場するキーワードです。
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自律神経って
神経は「自分でなんとかできる随意神経」と「自分では何ともできない不随意神経」に分かれます。
不随意神経は勝手に働いちゃう、すなわち「自律」神経なのです。
なぜ勝手になのかというと、余りにも体の基礎的な機能に関わるので、人の意思で何とかされると困っちゃうからです。
例えば、心臓を動かすとかは、一回心臓止めてみようってやられちゃうと、確実に死んじゃいます。

交感神経
自律神経は、交感神経と副交感神経に分かれます。
交感神経はイケイケドンドンの神経です。
興奮状態です。
心臓バクバク、汗も出て、呼吸も荒くなります。血圧も上がります。
運動しているときが典型的です。イライラしているとき、ストレスを感じている時なんかもこっちです。
神経の先から「アドレナリン」という物質が出ます。
白血球の中で、「顆粒球」という免疫の物質が増えます。これ、あとで重要になってきますのでチェック。
若干困ったこともお話ししますと、顆粒球は、外敵を倒すときと、寿命が尽きたときに「活性酸素」という毒性の強い物質を出しちゃいます。まあ、それほど心配は要らないんですけど。

副交感神経
副交感神経は「まあ落ち着いて」という神経です。
「交感神経の逆の働きをする」と考えれば分かりやすいです。
体がゆったりとしている時に強く働きます。
例えば、食事中は気分を落ち着かせて食べるのが基本です。睡眠中も同じように体を休めている状態です。
このように、食事中や睡眠時などに強く働く神経が副交感神経です。
副交感神経は、消化器系が活発に、交感神経は心臓が活発にと覚えてください
神経の先からは、「アセチルコリン」という物質が出ます
・白血球の中で、「リンパ球」という免疫の物質が増えます。これもチェック

で、何なの?
一方が優位に立ちすぎると、体は逆を強め、バランスしようとします
ストレス解消に食べたくなるのは、副交感神経を優位にするのに一番手っ取り早い方法だからです。
我慢じゃ痩せないと言ったのは、この理屈です。
運動のあとにがっつり食べるべきといったのも、このバランスです。
でも変だと思いませんか。

「自律」神経ですよ。
自分では何ともならんはず。
よく、自律神経を整えて、どうたらこうたら。
ホンマかいな。

そもそも、なぜバランスさせる必要があるのでしょう。

バランスしないと体に悪いから。
少なくとも、交感神経が優位に立ちすぎると、先ほどお話しした「活性酸素」が体を破壊しようとします。
チェックといった「顆粒球」と「リンパ球」という免疫物質もうまく働くバランスが決まっていて、それ以上でもそれ以下でも病気をやっつけることができない。

結果として、どちらかを優位に立たせることはできます。
運動すれば、交感神経が優位に立つし、食事をすれば、副交感神経が優位に立つ。

でも、唯一、例外的に「自律」神経を意識して直接制御できる方法があります。

呼吸です。

呼吸は意識して止めると心臓と同じで死んじゃうので、自律神経です。
でも、呼吸は、意識してリズムを整えることができる。
それによって、かなり直接的に、自律神経を制御できる。
吸う、は交感神経で、吐く、は副交感神経。
9対3の謎が分かってきましたね。

バランスって、シーソーみたいなイメージで、一方が上がると一方が下がる。
そう言われてきましたし、実際そうなりがち。
でも、最近、両方を高めてバランスさせるといういいとこどりの方法が可能だと分かってきました。
「スーパーアスリート型」と言われています。
実際、スーパーアスリートは調べてみるとどちらも高い。

運動と言う、本来交感神経バリバリの行為をしながらにして、副交感神経も優位に立たせる。
こういうスーパーなことが、呼吸法によって可能になります。
具体的には、また。

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