国宝の鶴林寺に魅せられて

兵庫県の実家に帰ってきています。

我々佐々木家は
兵庫県内を何度か引っ越ししています。

明石→加古川(尾の上)→尼崎→西宮→加古川(平岡町)

去年の正月、家族で西宮で住んでいた場所の近くまで
観光で訪れたので、

ここまで来たのなら、
昔住んでいた場所がどうなっているか行ってみる?
ということになり、
佐々木家の
歴史探訪の旅に突入し
マンションがそのまま残っていたことに大感激

第二弾
今年第二弾、行ってみようか
今の実家と同じ加古川市ではありながら
町が違う尾上町

トンネル見たいっ
(トンネルって何かは後でね)

そこだけというのも何なので観光もしよう。

その近くと言えば
最近凝っている百人一首で出てきた高砂神社

そしてもうひとつ、
当時、幼稚園だったり小学生低学年だったんだけど
やれ遠足だ、やれ写生会だと言えば毎回決まって同じところ
鶴林寺というお寺です。

正直、当時はあまり良くは思っていませんでした。
ええかげんに、他の場所も連れていってよ

でも、佐々木家の歴史探訪の旅ということになりますと
無性に行きたくなります。
あそこは本当はどんな場所だったんだろう。

提案
父さん(おじいちゃん)からある提案

同じ町内のご近所さんで
加古川市のボランティアガイドをやってる方、Mさんがおられるんだけど
頼んでみる?

ええっ、そんなことしてもらえるの?

鶴林寺だけお願いしようということになり
快諾いただけました。

鶴林寺へ
ここからMさんのおかげで、感動が大連チャンしていきます。

子供の頃の印象を良い意味で大きく裏切る
国宝が二つもあるものすごいお寺
聖徳太子が最初に建てさせた「刀田山四天王聖霊院」が始まりで
どんどん増えていき、大寺院に。

あまりにもMさんの解説が充実していたので
かなりはしょります。
ごめんなさい。

本堂
いきなり、国宝

日本で建築様式が色々あるんだけど
その良いとこ取りをして
出来上がった
寺院建築のワンダーランド
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ご本尊は薬師如来
薬師如来には脇侍(わきじ)で月光菩薩、日光菩薩がいて薬師三尊という
仲良しトリオが多いんだけど
ここでは、さらに持国天、多聞天という四天王のうちの二人がついていて5人
これはまた豪華

とはいえ、秘仏とされているので、ぴったりと5つの扉が閉められ
60年に一回しか開きません。

以前文化庁が重要文化財にしたいので調査したいと
申し入れたところ、ご開帳の年まで待ってねと。
よく言った!
文化庁もちゃんと待って、その年に重要文化財
えらいっ

あかずの門
仏教伝来の時
仏教を日本に取り入れるか、真っ二つに分かれる
高麗からの高僧、恵便(えべん)さんは身の危険を感じて
この鶴林寺の場所に逃れる。

聖徳太子さん、12歳の時
それを聞き付けて
仏教の勉強をさせてもらいにやって来た

ビックリしたのはその土地の庶民たち
むっちゃお偉いお坊さんがいてはって
そこに何と皇太子さんがきはるらしい
失礼があったらあかん。建物と門をたてよう

そこに恵便さんに入ってもらって
聖徳太子さんは随分長い間、通われます。

もうこれで、と
聖徳太子さんが来られなくなった後
庶民たちは
ああ、この門をあのやんごとなき太子様が通らはったんやなあ
我々は、この門通ったら失礼に当たる
通れんように塗り固めよう
となったのが、あかずの門
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その後、仏教導入反対派の物部(もののべ)氏と
賛成派の、聖徳太子、蘇我(そが)氏が大戦争
劣勢だった聖徳太子は
戦いの神様、四天王を崇めます。
戦争に勝った暁には、四天王像を祀るお寺を作りますよ

それで四天王寺を作ったことは有名だけど
さらに東西南北4箇所に四天王を祀るお寺も作ってます。
その一つが、なんとこの鶴林寺の元になった、四天王聖霊院

薬師堂
うおおっ
すごいでかい薬師如来像!
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この薬師堂はかなり新しいもの
江戸時代大阪の商人、津田三碩(さんせき)さんが
なんと個人で持っていたもの

三碩さんは大金持ちなんですが
60年に一度しか、薬師如来像を拝めないというというのは
なんとも残念
じゃあ、私が持っている、薬師如来像と
月光菩薩、日光菩薩セットで
寄附しますから、鶴林寺に来られた皆さんに拝んでもらってください

にしては、なんともどでかい。
最近調べたら、江戸時代どころではなく
もっと古い時代の薬師如来像だったらしい

どうやって個人がこんなどでかいものを手に入れて
どこに保管しとったのか

なんと最近分かったのが、
月光菩薩の頭のところに、三碩の奥さんの戒名と歯が入っていた。
お墓がわりに考えていたのかも。

周りの十二神将の中にウィンクしている仏像があると
トリビアの泉で紹介されたりと
話題に事欠きません。
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三重の塔
出ましたっ
文化財的価値とは異なり
地元の子供たちの写生会での一番人気は三重の塔
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姉と妹は三重の塔を書いたらしいんですが
私はひねくれていたので、三重の塔を書いた記憶がないんですよね
どっかの屋根を書いた記憶がうっすらと

ああ、紙面が足りません。
二つ目の国宝もまだか

本当にMさんに頼んで良かった。
普通に自分達でみたら30分くらいで一通りみて
エピソードなんて全然分からないですもんね。
感謝感激です。

一旦、ここまでにして
以降は、明日にします。

どこ行こう、そうだ!おでかけマップ

国宝の鶴林寺に魅せられて」への3件のフィードバック

  1. 鶴林寺の紹介を上手に纏めていただいてありがとうございます。私のガイドで子供のころを思い出せたならうれしいです。皆さんが興味を持って聞いて頂けたので、あれもこれもと知っていることをすべて?お話ししました。結果3時間!後の予定に支障が出ないかと心配と反省もしていました。
    たまたまのことですが、お父様が元日に車のドアを閉め忘れ、気付いた私がおせっかいでお知らせして、明日はファミリーで鶴林寺に行くと聞いて、案内しましょうかと言って・・・このような偶然が「仏様のご縁」なのでしょうね。またの機会にお会いできたら良いですね。ありがとうございました : M男より

    • 続編の方もご覧いただけたでしょうか

      本当にありがとうございました。
      面白い話ばかりだったので、
      あれもこれもブログに載せたかったんですが
      紙面の都合で思いっきり省略しちゃってごめんなさい
      修行の話、塔の話、桃太郎の話、掘り返したら鎧がなかった話
      盗賊団との交渉の話・・・
      ああ、勿体ない

      今度、もし東京に来られることがあれば
      お声かけください
      東京なら、30箇所以上ガイドできます。
      お返しせねば

      ウォーキング同好会というコミュニティの主催者をやらせていただいているんですが
      月一回以上は色んなところを歩いています。

      また、ぜひお会いできることを楽しみにしています。

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