落ちこぼれていたこと

落ちこぼれ
中学までは結構頭がいいと言われていました。
ところが、中学2年である女の子を好きになり、声すらかけられず、息をするのがつらいほどになってしまった。
みるみる成績が落ちていきました。
それでもやっぱりプライドがあり、それまで当然行くものと思っていたその地域では一番いい高校に、必死で勉強し滑り込んだ。
合格の報告に担任の先生のところに行くと、握手をしてきて「奇跡だ奇跡だ」と大喜び。
よほどだったんでしょう。

そんな奇跡で入ったものだから、レベルの差は歴然。
数学の授業などは「この先生は何語でしゃべっているのだろう」と思えるくらい最初から最後まで行っていることが分かりません。

完全に落ちこぼれとしての高校生活がスタートしました。

大学?
そういう状態なので、大学は無理だろうと諦めました。
母親に「大学受験はしたくない」と打ち明けた。

すると何と母親が泣きだしたんです。

親というものは不思議なもので、昔の頭が良かったころのことしか頭にない。
いくら通知表やテスト結果を見せても
「あんたなあ。絶対にこのことは人に言うたらあかんで。これは何かの間違いなんやから。あんたは頭がいいんやから」の一点張り。

親に泣かれたことがなかったからさすがに参りました。

その時が2年生の二学期。
ある人に相談すると、国公立は無理だけど、私立に絞れば、数科目だけ勉強すればいいとアドバイスしてくれました。

確かに一度奇跡を起こしている。必死で勉強した経験もある。

行きたいのは法学部だったので国語、英語、社会科(政治経済と倫理社会)でのみ受けられるところに絞り、他の科目は完璧に捨てました。
授業中でもたとえ席替えで一番前の席になっていようとも、3科目以外なら堂々と内職をする。
腹が据わっていると強いもので、先生も見て見ぬふりをしてくれます。
元々落ちこぼれ。目くじら立てる必要もないんでしょう。

完璧に捨てるとすごいことが起きます。
面白エピソードがいくつかあるので、また別の機会に紹介しましょう。

結果、見事に第一志望に合格します。

教育方針
こういうのを教育方針というのかはわからないが、うちの母親はすごいと思います。
昔の人なので、結構男尊女卑な考え方をしています。
兄弟は3人で上と下が女性。長男ということになります。

家の中での序列ですが、当然父親が一番ではあるが、次は母親でも姉でもありません。
長男である僕なんです。

父親が会社でいなかったりして、大事なことを決めなければならない時、必ず僕に聞いてくる。
自分より長男の方が上だと思っています。

さらに、息子のマイナス要素は全く見ようとしません。

こうなると、どんなに落ちこぼれようとグレたりするのは全く不可能。
単に期待されるだけだと重荷にもなろうが、頼られてしまうと、これはしゃあないなということになります。
常に的確な答えを出せるよう、一生懸命考えることになる訳です。

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