[仏像の見分け方]軍荼利明王

不動明王の取り巻きたち
一番バッター、の話はしましたね

今日はその続き

軍荼利明王
軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)は南に位置します。
軍荼利はサンスクリットの「クンダリニー」から来てます。
クンダリニーは「巻きつくもの」を意味しますので
蛇が体に巻きついています。

ほら見て 蛇よ
にょろにょろ巻き付いて
気持ち良いわぁ

なるか!そんなもん
ああ、おぞましい。

本来、煩悩の象徴である蛇を装飾品に変えちゃった。
役にたたないものでも、考えようで、役にたちますよと。
うーん、そう来たか。

甘露
「グンダリニー」はもうひとつ意味があって「甘露をいれる壺」

甘露(かんろ)信仰と結び付きます。

甘露って甘い水で空から降ってくる。

ベタベタしそう。

不老不死の妙薬です。

どこかに行ったらあるという類いのものではなく
空から降ってくるというのがすごいと思いませんか。

軒並みみんな不老不死になっちゃいます。
虫だって鳥だって蛙だって。
植物もおそらく。

生態系もへったくれもありませんね。
ガンガン増えていきますね。

可愛いなあ、と思った人は
自分のひいおばあちゃんだった
みたいなことにもなっちゃいます。

ある意味平和ですね。
殺人犯そうが、戦争起こそうが、どうやっても殺せない。

肉は永遠に食べれませんね。
おおっ、まだ動いとる。

見分け方
もちろん蛇ですね

手は8本。
その内、2本は胸の前で交差させる大瞋印(だいしんいん)を結びます。
あなたと私はお友達、というときの腕の格好ですね。
あるいは、夢見る乙女。

目は3つです。

単独で祀られることは数少なく、京都東寺や大覚寺像のように
五大明王の一員です。

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