[街角]定礎に隠された謎

街角商品を色々みてきて
例えば、送水口なんかの写真を撮ろうとすると
ビルの壁面を一生懸命見たりする。

そういうと、これ何だろう。

以前、不思議には思ったけど、まあどうっちゅうことないだろう、とそのまま忘れていた。

「定礎」ってプレート。

調べてみて、ビックリ。
大の大人がそんなことしてたのか!

定礎
そもそも「定礎」とは、建物の基準となる礎の位置を定めることをさす

はい?

良く分かりませんね。

建物を建てるとき、柱の下に、礎石という石を置く。
柱が地面にめり込まないように、ということと、腐る事の防止。

すなわち、最初にやる作業なので
ここに礎石を埋めたよ
さあこれから建てるよ

定礎式をやる

地鎮祭みたいなもんですね。
工事の無事と、建物を利用する人達の繁栄を祈念する

ここではまだ、プレートが出てきませんね

その後、現代に近づくにつれ、工法が進歩していく。
礎石が要らなくなった。

じゃあ、定礎式も要らないね
の筈なんだけど

儀式って、やりたくなる。
工事で事故があったりすると
ほら、定礎式をやらないとこうなるよ
みたいに。
なんか、気持ち悪い。

で、やり方と、時期が少しずつ変わってきた。

新定礎式
時期は、工事がある程度進んできた段階。

やり方としては、「定礎」プレートを埋め込む。
そしてここからが驚きなんだけど
実はあのプレートの奥はただのコンクリートではない。

定礎箱っちゅうものが入っているんです。

定礎箱は、腐食にも耐えられるように銅製やステンレスなどでつくられています。
そして、この箱の中には、氏神様への御礼、建築図面、定礎式が行われた日の新聞、通貨、関係者の名簿
などが納められています。

もし、2000年に竣工されたビルだったら
2000円札が入っているかもよ。

小学校の時、タイムカプセルってやりませんでした?
文集とか
「未来の僕へ」って手紙入れたりして。
ビニールでぐるぐる巻きにしたよね。
30年後の今日、掘り出すから
みんな集まろうね、って約束した。

でも、正確な事が思い出せない。
30年後だっけか
「今日」って何月何日?
そもそも、ホントにやったっけか

いやあ、こんな淡いロマンを
ビルの工事関係者のゴツいおじさんたちが
真剣にやっているとは
思っても見なかった。

定礎ってプレート
そのプレートの数だけ
町にはロマンが溢れているってことです。

この定礎箱、見ることができません。
建物を取り壊すときにしか開くことはないのです。
割らないと中のお金を出せない、豚の貯金箱と同じシステム。


色々ネットを見てみると
なんと定礎箱を開けたという記事が。
六本木にあった旧IBM本社ビルです。

ロマンオープン!
以下の記事から引用です。

「定礎」の奥には何がある? 思い出がつまっている!



①当時の新聞(日刊紙、英字新聞、建築業界紙)
②設計図
③入社案内
④旧本社ビルのブローシャー
⑤竣工時の写真
⑥関係者の名前が記載された真鍮製の板(日英2種類)

最古の定礎
なお、日本で確認されている最古の「定礎」は金沢城の跡地で発見されたものになります。
「宝暦十三癸未年 鍬始 六月廿五日」と記載されており、1763年のものと分かっています。
当時、定礎箱を埋めたのか
それが分からないんです。

ロマン探しだっ
これは、ちょっと頑張ってロマン探しをせねば

ところが

そんなのいくらでもあるだろうと思っていた定礎プレート
ないない

こんなに見つからないもんなのか

今までにまだ6つ
まだまだ、頑張るぞっ。

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