夢の送水口博物館に行ってきた。

今日はお盆休み。
今日は健康診断。

今年はお盆休みを取らなかったから
健康診断の日も、会社抜け出しても出席扱いなんだけど
いいやめんどくさい。
お休みにしちゃえ。

健康診断
健康診断は13:30から大崎で。
ならば朝から出掛けて大崎周辺で観光だ。

ところが大崎って見事に観光出来そうなところ無いですね。
おまけにカミさんがせっかく平日家にいるんだったら
10:30から11:00くらいに生協さんが食材届けにくるから家にいて直接受け取ってね
分かった? 午前中出掛けちゃダメよ。

いらんこと言います。

11:00まで待ったんだけど、生協さん来ません。

ええい時間切れ。出掛けるからね。
こんなことじゃ、朝から出掛けて置けば良かった。

健康診断終わって14:30
これからどこかに行くのは厳しいなあ
せいぜい一ヵ所。
しかも暑い。

頭をよぎったのが、この前送水口の話の中でお話した、送水口博物館。

送水口博物館
新橋にあります。

ホームページで見ると、どうも毎日開いている訳ではない。
なんと偶然に、今日は数少ない開館日。

この時点でちょっと怪しいなぁと。

住所を頼りに、グーグルマップで調べながら探す。
近い筈なんだけど送水口博物館という看板がどこにも見当たらない。

住所はあった。ここの筈。
ふと横を見ると村上製作所の看板。
そう。村上製作所という会社がやっている。

ということはこの建物の中。

あったあ。
送水口博物館の看板

そして奥のポストに

うおおっ。これは逆の意味でワクワクしてきた。

5階っちゅうてもエレベーターがあるわけではありません。
歩いて昇るんですね。良いでしょう。

3階にこんな絵が飾ってありました。
おおっ、ほんまや。ここに送水口が書かれている
そして、横に「五合目」

4階にはこんな紙細工「あと少し」

よっしゃ5階
あれ? 屋上やん。

確かに送水口がある

振り返れば
おおっ、そこには輝ける送水口博物館

ガチャッ
ん?

誰もいない
おそらく5~6人入ればいっぱいの部屋に送水口が展示してある。

えーっと、勝手に見て良いんでしょうかぁ

素晴らしい展示物がいっぱいありました。
レトロなのにピッカピカ
収集には苦労したんだろうなぁ

とりあえず主なものだけ。
全部撮ってきましたので、あとは動画でね。

送水口の説明も色々充実しています。

送水口の歴史のところで分かりました。
さっきの写真で「サイアミーズコネクション」と書いてあったのは送水口の意味なんだけど
今は法律で「送水口」と書くことが義務付けられているのでよほど古くないとあり得ない。
要するに、送水口界の骨董品。
それをよくここまで磨いたなぁ。
うるうるしちゃいます。

あれっ、こんなところに屋内なのに手作りの定礎がある
可愛い

そうこうしているうちに、
きたきたっ

さっきの健康診断で
バリウムを体外に出すために下剤を飲んだ

急に来るのよね。

おトイレなさそう。

あった
でも男子小用のみ
これは今は使えないのよね

仕方ない
ここは引き上げて、どっかのコンビニで。

階段降りていく途中の4階に、おトイレがあった。
村上製作所の人達が使うんだろうなぁ
でも、緊急事態だし。
お借りしちゃおう。

実は、この行動が幸運を呼びます。

あっ
おトイレから出ると会社の事務所の方から人が。

お互いに「あっ」

私的には勝手に使ったのを見つかっちゃった。
向こうからはあとで聞くと私の顔がお友達にそっくりだったらしい。

すみません。
勝手におトイレお借りしました。

大丈夫ですよ。
ひょっとして、送水口博物館ですか?

はい。今見てきたところです。

すみません。お構いもしませんで。
もう一回行きません?

もう一回ですか

コースターとか、絵はがきとかくれた。

最近、送水口の事が気になっていましてね。

ウォーキングの事、銀座の矢場とんのピカピカ送水口が大好きで
ウォーキングイベントで紹介して、みたいなことをいっぱいしゃべった。

このブログの事も話した。

えっ
どうするんですか

その場で相手のスマホで
私のブログを呼び出して
ほらほら、これがこの前書いた送水口の記事でしてね。

街角図鑑という本を買いましてね。

あっ、それですね。

さっき気づかなかったけど
街角図鑑の本がおいてあった。

実は、街角図鑑の送水口やマンホールの記事を書いている人はお仲間。
この人とこの人がって
さっきの定礎のところに協力者として名前が書いてあった人たち

失礼ですが、あなた様は?
おそらくそうだろうと思いつつ聞いてみた。

ここの館長で、村上製作所の社長の村上です。

いっぱいいっぱい教えてくれた。
それぞれの送水口の事
素材別の特色
現在の状況。

カタカナで「サイアミーズコネクション」と書いてあるのがいかに貴重なのか。

村上製作所では、送水口を作っておられるんですか?

以前は作っていたというのが正解です。
今は別のところで作ってもらって
村上製作所の名前で販売している。
いわゆるOEM

これとこれとは作っていた頃の製品です。
このマークは村上製作所のマークなんです。

一段と言葉に熱を帯びてくる。

仕事柄、送水口がやっぱり気になって
ビルが解体して送水口が要らなくなったとき
もらってきた。
それがコレクションの始まり。

いくつか集まって、悦にいって
床に転がった送水口を人に自慢していた。

この送水口です。
ブリジストンのビル。
この送水口が外されるとなって会いに行った
捨てるんならいただけませんかと言ったら
そのビルのオーナーさんも送水口ではないけど、いろんなものの収集家

それをもらってどうする気だい?

床に転がして、とは言えなかった。
とっさに口から出たのが
博物館を作ります。

言っちゃったんですね
言っちゃった手前、作らざるをえなかったという事ですね。

それ以来
ビルが解体されるという噂を聞いては
もらいに行く
これなんかは新潟。

業者に頼むと大きな機械で、ぐるんってやっちゃうから傷ついちゃう。
それはどうしても嫌だから
2時間かかろうが、3時間かかろうが、自分で外す。

そのビルのオーナーさんがこの博物館に見に来てくれたときに
当時を思い出してほしいから
出来るだけその感じに近くして展示する。
後ろが青い石材だったら
その色に近い色を探してきてね
ほら、青いでしょう。

良かった
良かった
あの時トイレに行って。

あのまま帰っちゃったら
この社長さんには会えなかった。

別れ際
3階にあったあれは趣味でしてね

あっ
ご自分で書かれたんですか

そう言われると、
普通の街の風景画に送水口が書かれているのはいかにも不自然。
ほんとだ
村上善一って書いてある。

最高
こんな博物館があるだろうか

毎日開いてなくっても良いじゃないか
看板がちっちゃくても良いじゃないか
エレベーターがなくっても良いじゃないか
ちっちゃなスペースだって良いじゃないか

私が大好きな、どでかい江戸東京博物館を遥かにしのぐ
最高の博物館を見つけた。

村上社長
協力者の人達
ビルオーナーの思いがひとつになった

送水口博物館

どこ行こう、そうだ!おでかけマップ

[街角]シリーズはこちら(少し下げてね)

夢の送水口博物館に行ってきた。」への8件のフィードバック

  1. こんな素敵に発表してくれて、嬉しくてたまりません。
    来週、また新しい来館者さんをお迎えする勇気が湧いてきました。
    またのご来館をお待ち申しています。

    • いえいえ
      演出的効果で、ちょっと失礼な言い方も含んでしまったので
      気になってました。
      この部分修正してとか、削除してとかあったら言ってくださいね

      来年になるとは思いますが
      今、東京マラソンのコースを何回かに分けてほぼ毎月ウォーキングイベントやっています。
      内幸町辺りを通るとき、ぜひ送水口博物館にお寄りしたいと思っています。
      10数人になると思います。
      大分先ですが、その時は連絡しますのでぜひよろしくお願いします。

      • でーこんさま

        ぶらり途中下車から、送水口博物館を調べてましたら、このステキな記事❗️に出会いました。
        私もさらに行きたくなりました。
        ありがとうございました。

        千葉 タニ

  2. 送水口倶楽部の管理人をしております佐々木と申します。
    素敵な記事を読ませていただき、感涙です。

    ウォーキングイベントの際は是非わたしも送水口博物館でお待ち申し上げたいとこっそり思っています。楽しみにしています。

    • この前の記事では、無断で引用してすみませんでした。

      私も佐々木です。
      博物館の定礎にあった佐々木さんですね。

      送水口倶楽部は楽しく読ませていただきました。

      お尋ねしたいことがありますのでgmailのメールアドレスの方にメールしました。
      よろしくお願いします。

  3. ピンバック: [街角]幸せの伝道師と夢のような出会い | でーこんのあちこちコラム

  4. ピンバック: お出掛けマップ | でーこんのあちこちコラム

Ayako Sasaki へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です