[仏像の見分け方] 十二神将その2

[仏像の見分け方] 十二神将その1
続きになります

頞儞羅大将
頞儞羅大将(あにらたいしょう、あるいは、まにらたいしょう)

十二支では辰(たつ)になります。

神経質です。

一番有名な新薬師寺の頞儞羅大将は
矢を持っているのに、弓を持っておらず
じっと矢を見ているだけ

これ、ちょっと曲がっているんじゃないかな

色んな武器を持って闘う集団の中にあって
こういう人はほっとしますね

えっ、みんなこれから闘いに?
悪いけど、僕どうしてもこれが気になるから
家帰って、これ直してきてからで良い?

そもそも、〇〇ら、って何の名前かなんだけど
薬師如来を中心にして、12の方向を守る神なので方角の名前になっている
インド北部の仏教発祥の地において、サンスクリット語で方角の名前

例えば、このあにら、ないしはまにらは
辰の方角なので真北の子から始まって子・丑・寅・卯・辰なので南東
インド北部からみて、南東に何があるのか
世界地図が手元にある方はご覧ください

はい
フィリピンのマニラですね

珊底羅大将
珊底羅大将(さんてらたいしょう)

十二支では巳(み=へび)になります。

戟(げき)を持つことが多いですが、たまにほら貝を持つこともあります

因達羅大将
因達羅大将(いんだらたいしょう)

十二支では午(うま)になります。


よっぽど怒っておられるのか
顔が真っ赤です。
インフルエンザ?

波夷羅大将
波夷羅大将(はいらたいしょう)

十二支では未(ひつじ)になります。

新薬師寺の十二神将は国宝指定を受けていますが
実は11体だけで
残念! この波夷羅大将だけは国宝指定されていないんです。
江戸末期の安政の大地震で破損しちゃったのね
他の十一体は、天平時代作なので国宝。

見た目には違いは全然分からないです
言わなきゃ判らなかったんじゃないかな。

摩虎羅大将
摩虎羅大将(まこらたいしょう)

十二支では申(さる)になります。

まこ
甘えてばかりでごめんね
(古っ)

真達羅大将
真達羅大将(しんだらたいしょう)

十二支では酉(とり)になります。

死んだらあかん

唯一武器を持たない形で描かれることも多い
良いんじゃないでしょうか。平和で

招杜羅大将
招杜羅大将(しょうとらたいしょう)

十二支では戌(いぬ)になります。

軽トラじゃなくて、しょうとら

顔は真っ青
血の気が引いています
怖い夢でも見たのかな

毘羯羅大将
毘羯羅大将(びからたいしょう)

十二支では亥(い)になります。

最後ですね

三鈷杵(さんこしょ)持ってます

これを持っていると邪気が出たり入ったり、自由自在
便利ですね。おひとついかが?

索引はこちら
[仏像の見分け方]シリーズはこちら(少し下げてね)

[巫女さん入門] 神社最大の謎、狛犬に迫る

巫女さん入門シリーズで神社について書いてきましたが
いよいよ、私が個人的に最大の謎と考えている狛犬(こまいぬ)について書こうと思います。

なぜ「神社」で、あからさまな違和感アイテム「狛犬」を採用したのでしょう

狛犬
お寺なら分かるんです。
ごく自然です。

でも、狛犬ってお寺じゃなく、「神社」

狛犬って、外国色丸出しだからです。

お寺は誰もが知っている外国からもたらされたもの
インドで生まれた仏教が、中国経由で仏教伝来
はい、外国

でも、日本古来のものとして、神道がありましたよ
その場所として「神社」

そのあと、神仏習合でぐちゃぐちゃに混ざり合うのは良いとして
神社を象徴するものとして、鳥居と共に狛犬
そこは日本古来色を出していないといけないんじゃないの?

狛犬って、何の動物かというと、犬じゃなくてライオン。
獅子頭みたいな顔しています。


日本古来には生息しない動物

名前がそもそも宣言しちゃっています。

日本にはいなかったものですよ
犬みたいだけと、犬じゃない「外国犬」

日本にとって、外国文化は全て朝鮮半島を最終的に経由して入ってくるから
外国の、と言いたいときは、朝鮮半島の、と言います。
朝鮮半島=高麗(こうらい)、別の読み方で、高麗(こま)です。

こんなにも堂々と、宣言して良いんでしょうか

阿吽
決定づけるのが、阿吽(あうん)
阿吽の呼吸とか言いますね。
右の狛犬が口を開けて「あ」
左の狛犬が口を閉じて「ん」

実は日本古来には「ん」という発音がなかった
以前、「ん」の話の時に言いました。
「ん」がなかった。続きの続きの続き。「ん」が生まれる
「ん」がなかった
あまてらすおおみかみ
おおくにぬしのみこと
ん、は無い

じゃあ、どこにあったのか
「ん」がなかった。続きの続き。空海のチャレンジ
ん、はサンスクリット語なんです。
インドの仏教が生まれた地域の言葉です。
サンスクリット語は、「あ」の発音で始まり「ん」の発音で終わるので
最初から最後まで全て、という仏教の宇宙観をあらわす言葉となる

中国には「ん」という漢字が無かったので
仏教の宇宙観をあらわす阿吽を言うときのためだけに「吽」という漢字を作った。
牛が口を閉じて鳴く「んーーーーん」という音ね

たまたま偶然、日本の五十音表も、あで始まり、んで終わるけど
日本に「ん」の文字が加わるのは随分後の事

仁王様の阿吽はとても自然です。
お寺を守る入り口で敵を追い払う。
仏教の世界観、阿吽は当然です。

仏教そのものの阿吽を、神社の狛犬が表しちゃいかんでしょう。

形も名前も発音も、全てが全て外国色丸出しの、狛犬を
こともあろうに、神社を象徴するものとして採用しますかね

不思議です。
不思議過ぎます。

謎解き
色々調べると、
狛犬は、仏教伝来以降に作られたもののようです。

位置づけが
神社に特有というより
神社にもお寺にもという事らしい。

日本古来、にはそもそも全然こだわっていないんですね。

最初は、右が獅子で、左は狛犬。
形も違っていたそうで、
だんだん似かよってきて
両方狛犬で良いかってことになり
口の形だけが変わるようになったそう。

なんだか、きっぱり納得、って答じゃないけど

あらま、でーこんは、そんなところにこだわってたの?
元々、神社はファジーなの

そうでした。
神社はそういうところが良いところでした。

[巫女さん入門]巫女さんの所作

巫女さんの行事作法です。

たくさんの決まりごとがあり「祭祀概説」という本に全部書いてあります。
ただ、アマゾンで見ると、異様に高いので
ここでは基本の基本だけ


巫女さんの手の動きで重要なのはまず
何も持たない時には手をぶらぶらさせずに、
体の前側で左手で右手を覆います。

これを叉手(さしゅ)といいます。

これ、社会人になってすぐに習いました。

利き手を上から押さえて
あなたを殴ったりしませんからね
という平和のポーズ
叉手って名前が付いてたんですね

こちらの方が楽なので自然にこうなります。

これは時代に関わらず、今の人もこうしているんじゃないかな

楽だし見た目が綺麗なので
学校も、キヲツケではなく叉手を正式な立ちポーズにすればいいのに。

歩き方
巫女装束はかなり歩きにくい。
大股でガッシガシ、とはいきません

さらに特に神様の近くで歩く時は小股にしないといけません。
歩幅は、爪先からかかとまでと同じ長さ
かなりちょこちょこ歩きですね

上位下位
神社には、上位下位という基準があります。

まず神前に向かい中心は神様がお通りになるので
上位とします。
この一番上位の神前に向かって中心線を
正中(せいちゅう)と言います

正中より右側が上位、左側が
下位となります。

できるだけ上位は歩かないようにします。

正中より左側にいる場合は、正中に
近い右足が上位、左足が下位となります。

反対に、神前に向かって正中より右側にいるときは
中心線に近い左足が上位、右足が下位と覚えます、

さていま立っているとします。

そこから歩き始めるときは下位の足から前に出します。
逆に神前から戻る場合は上位の足から前に出します。

もう一回
近づくときは外側から
遠のくときは内側から

これは、慣れるまで大変そうですね

参拝者もやって悪くはないですが
基本的には、巫女さんはじめ、神職の人の作法ね

巫女さんは社務所内にいるときが多いので
なかなか巫女さんが歩いているのを目撃する機会は少ないですが

たまたま歩いておられることがあれば確認してみてください

あっ、今右から歩いたぞ

ほとんど全員、ちゃんと守っているらしいですよ

屈行
正中を横切る必要があるときはどうするか

偉いことですね
一番上位ですから

でも大丈夫。
3歩分、屈行というのをします。
お辞儀をしながら歩くんです。
3歩分で良いのでちょっとの我慢ですね。
神様に対する敬意を表すという事です。

これはそんなに難しくないので、私でもできます。

ということで
私は神社に行くと屈行するのが楽しくて
何度も行ったり来たり

[仏像の見分け方] 閻魔大王

仏像の見分け方シリーズ

閻魔大王(えんまだいおう)については過去にも書きましたのでそっちも見てね
閻魔様に舌を抜かれるぞ

閻魔大王

ウォーキングやっていると気づくんだけど
閻魔様信仰って、結構あちこちであるんだなあ

文京区 源覚寺(こんにゃくえんま)
新宿 太宗寺
深川えんま堂
板橋文殊院

仏像の見分け方で、天部の中での紹介ということになると若干の違和感

仏教の密教の中で十二天といういうのがあり、閻魔天はその中の一人
ところが、この十二天、あまりメジャーじゃない。
有名どころは、帝釈天、梵天、毘沙門天くらい

今度は、道教に、十王というのがあり
閻魔様はこちらにも所属している
閻魔大王と呼ぶときは、こちらの閻魔様を指します。
閻魔大王以外は聞いたことのない
初七日や四十九日に行われる裁判は、閻魔大王だけではなく
十王が分担するらしいです。

一般的に、閻魔天というよりは、閻魔大王と言う方がしっくり来るので
十王の方が採用されているんですね

それじゃあ、仏教じゃないってこと?

まあ、その辺は極めて曖昧。

地獄という世界観についていうと
ほとんどが仏教から来てはいるんだけど
三途の川、賽(さい)の河原、奪衣婆(だつえば)については、日本で新たに追加されたもの

三途の川、賽の河原なんてかなり浸透しているから、日本人って地獄が好きだったんでしょうね
地獄が好き、って言い方も変だけど
子供に言うことを聞かせるときの材料、殺し文句

子供に
よく母さんも色んな言い方してました。

あんたな
そんなことばっかりしてると

閻魔様に舌抜かれるで

賽の河原で石積まなあかんねんで
ひとおつ積んでは親のため
ふたあつ積んでは親のため
そんでもな
積めた思たら
鬼ががちゃがちゃって壊しに来んねん
もう一回最初からやり直しや

えーん
言うこと聞くさかい、それ以上言わんとって

子供って、親が思っているよりずっと大人で
ここで怖がってあげた方が嬉しそうやな、と思うと
怖がるふりができる。

そんなん、石積んだらええがな
おもろそうやん
鬼が壊してしもたら
もうぉ 無茶しなやぁ
とか言いながら

と心の中では思っています。

うちの母さん特有なのか、地域の問題なのか
一番多用されたのが

サーカスに売り飛ばすで
サーカス行ったらなあ
酢飲まさせられんねん
酢飲んだら体柔らかなるからな
酸っぱいでぇ

今思えば、サーカスの人達に大変失礼だなと思うんですが
たまにサーカス団の人達がやってくると、内心思っていました。

酸っぱぁ

奪衣婆
ウォーキングするようになって、
新宿の太宗寺で奪衣婆を初めて見たときはびっくりしました。

なんでまた、こんな汚ない婆さんがこんなところにいるの
お乳なんて垂れちゃって、腰のあたりまでぶーらぶら

どうも閻魔様とセットらしくて
先日、板橋でも、閻魔様の横にいました。

三途の川を渡るときに六文銭を持っていない人がいたら
着ているものを身ぐるみはぐ担当者

それはそうだとして、その人を祀って拝むというのは
なぜ?何のため?

百日咳に効くんですと。
そりゃまた唐突な
関連が良く変わりません

でも、不思議と地元ではかなり愛されているらしい。
運動会のかけっこで一等賞だったよ、とか
何かにつけて報告に来る

婆ちゃんって、見た目が汚なかろうが
何度か見てるうちに愛すべき存在になるのかも。