[仏像の見分け方]毘沙門天

四天王いきましたので、その中の、多聞天がソロ活動するときの姿
毘沙門天について、補足説明いたしましょう。

補足説明と言ったのは、一回説明しているから。
毘沙門天は、違和感いっぱい
なんちゅうたって、七福神ですから
七福神シリーズの中で説明しちゃっている訳です。

毘沙門天
四天王の多聞天は、サンスクリット語でヴァイシュラヴァナ
「すべてのことを一切聞きもらすことのない知恵者」という意味です。
意味から漢字を当てると多聞天、音から漢字を当てると毘沙門天ということになります。

毘沙門天の奥さんは吉祥天(きっしょうてん)
神様の中で最高の美人

かなりの人気
七福神の中で一番人気は大黒天ですが
いや、毘沙門天だと言っている人もいるくらい。
ご利益として、武の系統は毘沙門天しかないので
「勝てますように」系は、戦争、スポーツ、囲碁将棋に至るまで一手に引き受ける。
ヒンドゥー教の倶毘羅(クーベラ)という神様がいて、ワニを神格化した神で、財宝を守る神とされている。
このクーベラと同一化され、財産を守る、と位置づけられた。
やっぱり財産と結び付くと福の神は一気に人気が高まります。

見分け方
右手に宝棒

あるいは、戟(げき)を持っています。

いずれも武器ではありますが
宝棒は戟のようにぐしゃっと相手を突き刺す訳じゃないので
多少は安全かな。

左手に宝塔を持っていますが
ここに敵を閉じ込めるとか、お経が全て入っているとか
いくつかの役割があるようです。
宝塔というのは単純に言うと、一重の塔です。

踏みつけているのは、天邪鬼(あまのじゃく)になります。

お使い
毘沙門天が聖徳太子に物部守屋討伐の必勝の秘法を授けたのが、寅年、寅日、寅の刻だった」とされます。
このことから、毘沙門天のお使いは、虎(寅)だとも言われているんですが
もうひとつ意外なものが。
ムカデ(百足)です。

ムカデは色んな意味づけがされているんですが
武士でいうと、ムカデは百個の足が綺麗に揃って動くので綺麗に編隊を組めますね
財産でいうと、お足(お金)がいっぱい入ってくるよ
ムカデはネズミが嫌うので、ネズミよけのおまじないの意味もあるんです

平安時代になると、平安京を守るため都の北方に建てられた鞍馬寺に毘沙門天が祀られています。
そこでなんと、生きたムカデがお福ムカデとして売られているんです。
気持ち悪っ

大丈夫、漢方薬として使うためだから
って
それもっと気持ち悪い

兜跋毘沙門天
兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)という名前の異形の毘沙門天がいます。
服装がちょっと違うんですね
兜跋って国の名前らしいんだけど
なんだか服装が西洋風

持ち物は一緒ですけど。

一番普通の毘沙門天と違うのは
足の下。

普通の毘沙門天は、邪気、天邪鬼を踏みつけていると話しましたが
兜跋の方は
地天女の両手の上

手をかざして
はい、この上に乗ってちょうだい。



すごいね、地天女さん
何があったんだろう。
なんでそういう事をしようと思ったんだろう。
一瞬ならまだしも
人が見ている間はずっと

さすがに誰も見てない時は降ろすと思うよ

こらーっ
はよ降りてんか
手、ガクガクやわ
死ぬかおもた
横のにいちゃんも、
知らん顔せんと手伝うてえな

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