[立夏] 5/5 潅仏会、潮干狩り

二十四節気シリーズ

立夏は、この時期に行われる行事が多いので二つに分けました。

潅仏会
潅仏会(かんぶつえ)はお釈迦様が生まれた日
旧暦の4月8日です。

幕府は、寺請証文というのを受けることを民衆に義務付け、
キリシタンではないことを寺院に証明させた
ほぼ近い、檀家制度とも相まって仏教はかなり庶民に浸透していく。

結果、仏教の行事も庶民が広く行うことになるんだけど
そのひとつが、この潅仏会

様々な草花で飾った花御堂の中で、甘茶を満たした灌仏桶の真ん中の誕生仏像に
ひしゃくで甘茶を掛けてお祝い。

お釈迦様が産まれたときに天から9頭の竜が現れ
口から甘茶を吐き出して、産湯として使ったから

甘茶ってお茶に砂糖なんかを入れた訳じゃなく
小甘茶という種類の植物で
そのままだと苦いだけなんだけど
手間暇かけて発酵させると、砂糖の何倍もの甘い飲み物になる。

虫除けの効果があると言うことで
甘茶で刷った墨で
「千早振る 卯月八日は吉日よ かみさげ虫を成敗ぞする」
と書いた紙を逆さにして、便所に貼ると
かみさげ虫、すなわちウジ虫がわかない。

あと、甘茶で習字をすると上達する。

全く効果ないのは、二三度やったら分かるんですけど
本気で信じていた訳じゃなく
やってみることで、季節感を感じたり
効果ないね、その汚い字みたいに笑い合ったりするのが楽しいんでしょうね。

ところで何かを作ろうとして、失敗すると「オシャカになる」って言いますね
元は鍛冶屋さんの隠語

火が強すぎて失敗したときに
火(ひ)が強かった、って江戸っ子は言えなくて
しが強かった→しがつようかだ→四月八日だ→潅仏会のお釈迦様だ→オシャカだ

駄洒落で言い換えて大爆笑

潅仏会の事は「花まつり」って言った方が通りが良いですね
これは、この頃花が満開になるからってことで、浄土真宗の僧侶、安藤嶺丸が名付けたらしい。
でも、旧暦4月8日は桜はもう散っていると思うんですが
何の花なんでしょうかね

潮干狩り
そう言われると、私の子供の頃は、潮干狩りって
毎年行かなきゃいけないもの、ぐらいの必須行事だったけど
今はどうなんでしょう。

江戸時代はそれはそれは重要な行事
確かに楽しいですよね。潮干狩り

今の東京は、埋め立てをいっぱいしちゃったから海は遠いですが
江戸時代の江戸では目の前は海だらけ

潮干狩りの名所はいっぱいあります。
芝浦、高輪、佃島、中川
特に、東京湾を一望できる、深川の洲崎と

目の前が海の宿場町の品川は、超人気

庶民だけではなく、良いところのお嬢様だって夢中になるので
普段は絶対に見せない生足も、着物の裾をたぐりあげてご披露
男性たちは大興奮だったようです。

アサリはかなりの量がとれたので
値段も安く、庶民には大人気の食材

棒手降りがアサリを売りに毎朝回ります

深川ではアサリをぶっかけた深川飯
今で言うB級グルメですね。

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