「葉っぱはなぜ平たいか」から考えること

「植物の形には意味がある」という本を図書館で借りてきました。
著者の園池公毅(そのいけきんたけ)さんは、植物学者で光合成の専門家

葉っぱはなぜ平たいか
葉っぱの表と裏はなぜ違うのか
木の樹皮に色んなタイプがある理由
茎はなぜ長細いのか
根はなぜもじゃもじゅゃなのか
花の色と形の多様性
果実の形は何が決めるのか

この色んな疑問を丁寧に一つずつ解いていく本。

不思議
ご存知かと思いますが
最近ちょっと、植物づいております。

4月から花カレンダーを始め
最近は木も頑張って覚えようかなと

花も一定の数を超えてくると、ただひたすらに単純作業として覚えるのがきつくなってきます。
なんでこんな名前なのか、何と何は近いグループですよ
みたいなことを振り掛けていきませんとね

まして、木に至っては、難しいのなんの
色は緑ばっかりだし、形も似てるのばっかり
ちょっと先っぽだけ、ギザギザだの、葉っぱが交互に出ているだの
ちょっと出た芽がどの辺についてるだの
こんなの見分けられる人、どれだけ天才なの?

とは言え、思った以上に街路樹って色んな種類あるのね
見分けられると、ウォーキングがより楽しくなるのは間違いない。

それにしても、花や木はなんでこんなに色んな種類があるんだろう。
この花はなんでこんな面白い形をしているんだろう
なんで、落葉樹の葉っぱは柔らかいのに、常緑樹の葉っぱは固いんだろう
色んな疑問が次から次へ沸いて来ました。

そんな時に、この本に出会った訳です。
ひょっとして、色んな疑問の答えを教えてくれるんじゃなかろうか

答え
結論から先に言っちゃいましょう。
この本はとても罪作りでした。
余計に色んな疑問が増えちゃいました。

それも、とても根源的な疑問

花は、虫は、鳥は、何を考え、何をしたいんだろう
この花とあの花は楽しいんだろうか
生きるって何だろう
個性って何だろう
生き物と生き物は本当に別々なんだろうか

形の目的
のっけから、すごいことを書いてありました。
形の目的を考えましょうと。

まあ、タイトル自体そうなので、そりゃそうなんですが。

植物が「そうだ。これこれのためには葉は平たい方が有利だから葉を薄くしよう」
と考えて自分の葉を平たくするわけではありません。
しかし、もし葉を平たくした方が生存に有利なのであれば
そのような葉をもつ植物はより多く子孫を残し
結果として、生き残るのは平たい葉をもつ植物になる筈です。
それを言い換えると、「葉を平たくする目的」

こう書いてあります。

あれ?
って思っちゃったんですね。

ここ、著者としてはすんなり行って欲しかったでしょうね。

世の中の定説、進化論のダーウィンさんはそう言っておられますから。

でも、それならば
最も効率の良い形や色の植物たった一種類になっちゃうんじゃないか

私はひねくれてますね。

大きな違いに関してはちゃんと説明してくれます。
平たくない葉っぱ、サボテンはなぜ平たくないのか。
水草と陸の植物の葉っぱの形の違いは。
風の強い地域と、弱い地域の葉っぱの大きさの傾向。

でも、じゃあ、もみじと桜の葉っぱはなんであんなに形が違うのかという事については
説明はないんです。

ごめんなさい。ケチつけているようで気分が良くないですね。
でも、そういったことについては、私はこの本に非常に好感を持っているんです。

大して違わない、と書いてあります。
正直ですね。
分からないことは分からないとちゃんと書いている。

そして私はこちらの方にこそ、本質があるように思っちゃった訳です。
本の趣旨とは逆に感じ取っちゃいましたね。

大きな方向性についてはちゃんと理由がある
でも、その中の細かいところに入ってくると
「大して違わない」んじゃないか
だとすると、「どっちでも良い」んじゃないか
目的からするとどっちでも良いから、
一つに淘汰されないんじゃないか。

だんだん情緒的な表現になり、理系的な分野にふさわしくないかも知れないけど
世の中って、効率とか、目的とかはある程度しか必要じゃなくて
実は、みんな楽しんでいるんじゃないか
綺麗で目立つ花の方が、虫や鳥には見つけやすいかも知れないけど
虫や鳥はいつも目立つ綺麗な花ばかりじゃ飽きちゃうんじゃないか。

面白い形の花っていっぱいあるんだって
花カレンダーをやってみて分かったんだけど
そういう面白さが、虫や鳥にも必要なんじゃないか

いつも私の記事を読んでくれている人には、私の言いたいことは分かるかも知れないけど
人間だってやっぱりそうで、
こうやった方がより効率が良いって生き方より
理屈的には良く分からないし、世の中のためになんてならないかも知れないけど
いやあ、これが楽しくてね、って生き方だってあるんじゃないか

勝手な推論でした。
今回、問題提起的な表現になっちゃいましたけど
回を改めて、この本に書いてあることもちゃんと紹介しますね。

索引はこちら

ジギタリス

花カレンダー始めました

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