庭園の庭石の据え方

庭園シリーズ
水関係を一旦終えまして
石に入ります。


いよいよ石ですね

石って不思議です。
おそらく石自身は何も考えていないんでしょうけど

庭園の中に配置されると

何かを呼びかけて来るようになる

基本
まずは基本から

庭の要所に配置する石を「庭石」と呼びます。
もし、複数が組み合わさると「石組」(いしぐみ、ないしは、いわぐみ)

西洋庭園と違い、「出来るだけ加工しない」が原則です。

加工した場合は、「はい、こうしたからこれはこれなんですよ」
になるわけだけど

置いてあるだけだと
見る側に委ねられちゃう訳です。

でも、どうせ見る側に委ねられるんだから、無造作に置いておけば良い
っていうんじゃ
長い間に培われた、芸術ではありません。

自然を模倣しながらも、それ以上のものを
限られた空間で表現する。

そのためには、まず基本用語から。

垂直に立てた石が「立て石」
横に寝かせた石が「伏せ石」
庭園のうち、ここポイント。見てちょうだい、という石が
「構え石」ないしは「景石」
石のてっぺんにある平らな面のことは「天端(てんぱ)」
石を据えたとき、真正面から見える部分は「見つき」
側面は「見こみ」
石を据えたときに、地面に接する部分、もしくは地面に埋まっている部分のことは「根入れ」
石の角になっている部分(見こみと天端・見つきと天端の境目)は「肩」
天然の石には、色の違いや表面の質感など、様々な変化があります。これを「石理」といいます。

その石の性質を知る必要があります

やんちゃな石もあれば、
淡々とした石もある

まずは出身です
山石、川石、海石

山石は角のある厳しい石で
山さびが付きやすく
野趣溢れた風情をかもしだします
川石や海石は、丸みを帯びますので
穏やかな表情になります。

大事なことは、同じ場所に混ぜて置かないということ
山と海がいっしょくただと変ですから。

次に固い柔らかい、ごつごつしているというような
素材としての種類の違い

大きく、火成岩、水成岩(堆積岩)、変成岩
出来るだけ加工しないとは言っても
飛び石とかに使う場合は加工が必要なので、使い分けます。

据え方の基本です

必要なのは、安定
見る側に不安感を与えないようにします。

根入れをしっかりして
一番幅広いところまでちゃんと埋める。

複数の石を石組していく時
揃えるべきことと、揃えちゃいけないことがあります。

先ほどの、山川海は揃えるべきことでしたね

■揃えるべきこと
色です。

変化を色でつけてしまうと雑然としたイメージになってしまいます。

■揃えない方が良いこと

まずは高さです。

ここが、和風庭園の和風庭園らしいところだと言えます。

同じ大きさ同じ形で揃えない
高さと同様に、大きさと形も変化重視です。

一直線に並べない

奥行きですね

では、次回は
石組の具体的表現について見ていくことにします。

索引はこちら
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