[名僧]役小角は超能力者

名僧シリーズ

役小角(えんのおづの)
飛鳥時代です。
名僧シリーズというには、僧と言いづらい人です。ごめんなさい。
役小角(えんのおづの)は正式の手続きで出家した官僧ではありません。
優婆塞(うばそく)というんですが、もとは在家の仏教信者です。

仏教と言えますが
位置付けとしては、日本独自の宗教をこの人が作ったという方が近いでしょうね
修験道、という宗教

白い服着て、山の中でほら貝吹いている、山伏。
あれです。
とっても、細々なんですが、絶えることなくずうっと後の世まで続いていって
江戸時代に、急に大きく花開くといういきさつは、こっちを読んでね
富士講。なぜ日の出を背にして拝むのか

実在はしたようですが、なにせ飛鳥時代。
伝わることはほぼ、お話の世界。

役小角は超能力者
職業的には、呪術師

怪しげですね。

困り事があると、なんとかしてと呼ばれます。
要請を受けると、呪術を施します。
すると、あら不思議。
病気もたちどころに治ってしまいます。

超能力者ですから、色んな事が出来るんでしょうが
鬼神を自在に操ってしまいます。

ある時、ここに橋をかけてほしいとの要請を受けます。

おやすい御用で

鬼神たちに声をかけて

橋よ橋。分かる?
木切ってきて、ここで工事してね

やる事は結構地道です

ところが、一言主(ひとことぬし)という神様は
顔がとっても醜い。

恥ずかしいよぉ

昼間は工事せず、夜だけ行動

こらあ
役小角は怒鳴り付けます。

頭に来た一言主は、天皇陛下に告げ口します。

あの人とっても怪しげですけど。

政治も医療も怪しげな事ばかりで成り立っている時代なのに
びっくりするような法律があります。

「怪しげなことをしてはいけません」

法律違反です。

一言主さん、あなたも怪しげですけど。

伊豆に流罪

最初は逃げ回っていましたが
母親を人質にとられたので、素直に出頭。

流罪となったことで、かえって人々の評判を集めます。
よほどすごいらしい。

当の本人、全然大丈夫です。
昼間は伊豆にいて
夜は富士山に行って修行

さすがは超能力者ですね
屁の河童

修験道自体は、それ以降細々ではありますが
平安時代初頭には天台・真言の密教的側面が広まると
呪術は「怪しげ」でもなくなっていくのです。

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