千住宿のあと半分

最近お出掛けに行ったんだけど、書きそびれたのを書きますね

以前、日光街道のひとつめの宿場、千住宿に行きました。
千住宿を感じて

その時、時間切れで半分しか行けなかったので、残り半分に行ってきました。

以前は北半分に行ったので、今度は南半分です。
一気に予定の一番南まで行ってから戻ってきましょう

一里塚と高札場


道を挟んで、一里塚と高札場があった。
一里塚は日光街道で、日本橋から数えて、二つ目
ひとつめは、浅草辺りです。
一里塚には、大体、榎(えのき)が植えられています。
なぜ榎かというと
大久保石見守が家康に、
一里塚には松を植えようと思うのですが、とお伺い
家康は、
余(他)の木にいたせ
それをえのきと聞き間違えて、榎になっちゃった。

高札場は、幕府からの伝達事項掲示板
江戸庶民は識字率85%でみんな字が読めるから
そんな、お堅い内容でも楽しみにしていて読む
ふむふむ、親孝行せいとな、今日からそうしよう。

問屋場(といやば)、貫目改所(かんめあらためしょ)
ちょっと大きめの宿場には、これがあります。
東海道をウォーキングしたとき、川崎宿にもありました。

宿場って、馬を何匹用意しておくようにと決められていて
日光街道の場合は、50匹
運ぶべき荷物があると、馬に乗せて次の宿場まで
バトンタッチしてあとよろしくね
伝馬制(てんませい)と言います。
一匹の馬に乗せる重量の上限は決まっている
超えると二つ分の料金がいるのでここ重要。
馬主としては、馬に無理させたくないので、争いのもとになる
不正をしていないかチェックするのが、貫目改所

理論的には途中で荷物の重さがそうそう変わらないはずなので
最初の、この千住宿で貫目改めをするとずいぶん先までない。

そうなるとどうなるか
賄賂の横行です。
袖の下をさっと出し、
もちっと軽いことにしてもらえんじゃろか

ここの説明書きにこんなふうに絵が書いてある

横の広いところに、線が引いてあるので、駐車場かと思いきや

近づいてみるとこんなプレート

さっきの説明版まで戻って、ああっこの線と一緒やん
結構感動しました。
まさにこの場所で、攻防があったのね
ウォーキングでその場にたつのは、こうして思いを巡らすというメリットがあります。

酒合戦
通りを隔てて向かいが、酒合戦の行われた場所。

なかなか楽しいイベントで、酒井胞一、大田南畝、亀田鵬斎、谷文晁なども審査員になった
当時の超一流の文化人です。

それより前に、川崎大師で団体戦の酒合戦が開催されたことがあるけど
こっちは個人戦。
7升5合を飲んだ人もいる

川崎大師の時、その様子を、水鳥記(すいちょうき)という題で知らせた文章が残っている。
水鳥とは、酒をへんとつくりに分けた洒落です。
千住では、大田南畝が後水鳥記(ごすいちょうき)を書いたのをはじめとし
出席した文化人がこれを題材に、作品を数多く残しています。

不動院

おそらく近くに芸州藩(広島)の下屋敷があったのかなと思うんですが
芸州藩の藩士たちが、戊辰戦争に行った供養塔があります。

包丁塚って何度かお寺で見たことがあるんだけど
包丁の供養ってどういうことかなと思っていた。
包丁じゃなかったんですね
調理した魚たちの供養。
命をいただくことに対して、ちゃんと供養している

森鴎外旧居跡
森鴎外が、お医者さんだった頃の病院の跡
なんだけど、その跡地にでっかいマンションを作ろうとしている
何だよ、と思うなかれ
とっても好感の持てる建設会社

囲いに、こういった説明の写真を書いてくれているだけでなく
悪いと思ったんでしょうね
千住宿の色んな説明をいっぱい乗せてくれている。
千住の全てのゆかりの地の中で一番、千住宿について詳しかった。
さながら、資料館のよう


金蔵院

さっきの不動院もそうなんだけど
千住宿にいた遊女達を手厚く弔っている

ここのご本尊は閻魔大王
文京区にこんにゃく閻魔というのがあるけど、ここは、そば閻魔
お蕎麦をお供えして願掛け
何故かというと、ここの閻魔大王は大のそば好き

千住宿で良いそばの汁の匂いが漂ってくるのに耐えきれず
娘に姿を変えて、そばを食べに行っちゃった。
あまりの美味しさが忘れられず
来る日も来る日も、娘に化けて。
ところが失敗したのが、あまりに美人に化けちゃったこと
どこの娘だと評判になり、つけられちゃった。

なんと金蔵院に入っていくではありませんか
お堂に入って、閻魔大王に変わるところまでバッチリ見られちゃった。

でも大丈夫。
心優しい住民たち。
それならそうと最初から言ってくれれば良かったのに、とお蕎麦をお供えするようになりました。

黙ってて、毎日美人に逢える方が良かった気もしますが。

どこ行こう、そうだ!おでかけマップ

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