[首相]42-2 福田赳夫。大福戦争
の続きです
記憶の中で
私個人的に印象の良い首相のトップ3に入るのが大平正芳
父さんとかぶるところがあるから
マサヨシは漢字は違うけど父さんと同じ
父さんは真面目で大人しい性格なんだけど
やっぱり関西人なので、時々冗談を言いたくなる
そうなると、すぐに分かるので、家族全員、よし笑わねば、と待ち構える
なぜ分かるかというと
緊張するんでしょうね
その時だけ、アー ウー を言ってから冗談を言うんです
大平正芳
香川県の農家の三男
村では中の上くらいの農家だったが
兄弟が6人だったから、生活は苦しかった
「取り立てて秀才でもなかったが、手のつけられない悪童でもなく、無事平凡な少年」
だったと本人は語っている
中学時代に父が亡くなり上の学校に行くのが難しくなるが
親戚が援助してくれて高校進学
この時、キリスト教と出会い、以降ずっと敬虔なクリスチャン
肋膜炎で休学せざるを得なくなるが
この時本を大量に読む
政界屈指の知性派、と呼ばれる読書量はこの時がきっかけで培われた
大学は各種奨学金の助けを借りて、今の一橋大学へ
大学3年の時に文官高等試験に合格し、大蔵省へ
池田勇人と出会い、政界に引き寄せられていく
池田勇人の秘書官を経て決断
衆議院選挙に立候補して当選
42歳の時だった
池田内閣が発足すると、内閣官房長官に抜擢される
池田勇人を支えながら、様々な経験を積み、人脈も広げていく
ただ、池田勇人が退陣すると、
次の佐藤政権の7年の長期政権では政調会長、通産大臣以外は要職に付くことはなかった
佐藤退陣
時期総裁候補として名前が上がったのが「三角大福」
三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫
すなわち、ここで首相になるチャンスはあった
大平正芳は田中角栄とウマが合う
性格は全然違うが、お互い子供の頃苦労しているので、心情的に通ずるものがあるのだろう
総裁選に三角大福とも立候補はするが
実質的には田中角栄支持に回り、角福戦争になる
田中内閣では外務大臣
よっしゃよっしゃの田中角栄は
細かい事は知らん、と、ほぼ大平正芳が切り盛りしていく
特に日中国交正常化の交渉は、大平正芳あってのもの
この時の事を「借り」と思ったのだろうか
田中角栄は退陣後は、大平のバックアップに徹する
田中角栄退陣後、自民党の危機的状況に陥り
椎名裁定で三木武夫に
そのあと、三木退陣後はいよいよかと思われたが
自民党がまっ二つに割れる
大平支持陣営と、福田支持陣営
大福戦争の始まり
このままでは本当に半分に割れかねたので
大平正芳は福田赳夫に譲って、総裁選は行われなかった
その次は大平だとの密約のもとに
福田赳夫政権では最大のライバルであるはずの大平は
幹事長として福田を支え続けた
2年後の自民党総裁選
再選を狙う福田赳夫にたいして
おいおい、次は私っていうことになってますよね
総裁選に出馬
大福戦争の本格化
大平には田中がついています
自信満々だった福田赳夫の予想を裏切り
大平圧勝
いよいよ、大平正芳政権が始まります