本屋は結局どうなったのか

本屋の店長をやらせてもらって、色んな事をしました。
単品管理、検索機の設置

今までまだ話していなかった事と言えば、アルバイトの事と、販促の事でしょうか。

アルバイトのこと
アルバイトに関してはとても驚きました。
何にかというと、質の高さにです。

それまで、宅配寿司でアルバイトに手伝ってもらってたりするわけで
どうしても比較しちゃいます。

もちろん、宅配寿司の時がダメだったという訳じゃなく、気の良い奴ばっかりだったので
楽しく仕事出来たし随分助けてもらった。

ただ、学力レベルというか、例えば漢字なんてびっくりするほど何も読めなかった。
基本、ほとんどが高校生で、地域で言うと下から数えて何番目という
工業高校や商業高校に行っている子たち。

本屋では、基本、大学生。
さらに、本屋でバイトしたいと思うくらいですから、意識の高さが全然違います。

一を聞いて十を知る、ってほんとにそうだなと思った。
みんな、指示された以上の事をしようと思ってます。

販促のこと
ここは、正直、前任の店長と比べて、後退したかもしれない。
前任の店長は、女性で、実に良く本を読んでいる人だった。
また、デザインのセンスもあったから
POPとか、自分で読んだ本について、おすすめメッセージを、イラスト付きで
いっぱい貼っていた。

そういうのは、センスが無いと、もうどうしようもありません。

唯一良かったのは、アルバイトが自主的に作ってくれるPOP
ある女子大生は、ライトノベルというジャンルが大好きで
ものすごい量を読んでいる。
やっぱりこういうのは女の子。

良くしたもので、
店長がPOPが不得意だってすぐ分かるので
ならば私がと。

人を活かそうとすると、
あかんたれな部分を包み隠さず見せて
この人私がいないと何にも出来ないんだからと
母性本能をくすぐる。

ってなこと言ってますが、
単に出来ないだけなんですけどね。

思う存分、能力を発揮していただきましょう。

売上
うちの店は駅から、4~5分ってとこかなあ
駅の目の前にそう大きくないものの、新しく本屋が出来ちゃった。
それから、売上がガタ減り

さらに世の中全体が本が売れない時代になっちゃってます。
ジリジリ右肩下がり。

もう少しすれば、単品管理の効果が出ると思っていたんですけどねえ。
そこまで持たなかった。

元々、不動産屋さんの社長が、他に売れなかった物件の活用のため
道楽で始めたもの。

赤字を出すくらいなら、
転売すれば、どんと儲かる訳ですから。

あっさりクローズすることを決めて、
次の売り先を見つけちゃった。

もう少し、
もう少し頑張りたかったなあ

2回目の店のクローズは精神的にもとてもきつかった。

結果が全てですから、自分が悪い訳です。

返品
再販制度の話はしたと思いますが
クローズする時、その威力を再認識しました。

普通は、クローズすると、残った在庫がすべて無駄になるわけですけど
何と本屋は、ほとんどの本が返品できてしまう訳です。

本は本屋のものじゃないというのを
思いっきり実感しました。

ダンボールを思いっきり準備して
本を詰めながら返品伝票を作っていく。

1ヶ月ほどかけて、90%以上ほとんどの本を返品できた。
毎日毎日、その作業のために本屋に通う。
その間もお給料もらえたので
ありがたいことです。

貴重な経験をさせてもらえました。

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