オリンピックエンブレムは、粋の提案?

粋を考えて来ましたが
最近、どうも背景があるような気がして来ました。

奢侈(しゃし)禁止令
前回、粋といなせの話を書いた時
いなせをもうちょっと調べたくて
ウェブをちょこちょこ見ていたら
気になる言葉を見つけたんです。

テーマとしてはファッションです。
「四十八茶百鼠」

江戸時代には何度も贅沢の禁止令が出たので
茶とねずみ色と紺色しか、着るものには使ってはならなかった

そんな馬鹿な
そう言われると紺は多い気がするけど
ほんまかな、それ
わざわざ幕府がそんなことに口挟むんだろうか

いくつか調べましたが
結論的に言うとホントでした
幕府はとてもお節介でした。

何度も贅沢を禁じる奢侈(しゃし)禁止令が出ています。
最初は農民に対して、身の程を知らせる、みたいな趣旨で、着るものの素材の制限
次第に、他の階級にも広がっていき
最終的には将軍の正室の着物に至るまで金額制限がかけられることが有りました。

一番対象になるのは商人に対してですけどね

ひょっとすると、悔しかったんじゃないか

武士の世の中になったはいいものの
平和になっちゃうとやる事なくなっちゃいます。
なまじっか士農工商みたいにしちゃったもんだから
昔のように、武士が土地耕したり商売したりできなくなった

慢性的な貧乏。
贅沢なんてしたくてもできない

悔しいから、町人に対しても
お前らも贅沢すんなよな

今回のテーマは奢侈禁止令が出て
町民たちはどうしたか

紫色、梅色が禁止され
実質、茶色と鼠色と紺色しか使えない。

町人の粋な対応
茶とねずみ色と紺色でうまく楽しんじゃう

その三色の微妙な色の違いに名前をつける
「四十八茶百鼠」

派手な柄も禁止されたから
江戸小紋って言って
とっても細かい柄にして、よっぽど近づかないとただの無地にしか見えない

裏地みたいに見えないところに凝ってみたり

反発じゃない
おそらく反発じゃない。
単純に反発したいのなら、派手にすればいい

理由があります。

実は私も最近知ったんですが
例えば違反したとしても逮捕されないんです。

町人の人口が50万人
それに対して、今で言う警察官の、同心の数がなんと24人
どうやったって取締は無理です。

同心に出会うのは宝くじに当たるより難しい。

にも関わらず、年に2~3件しか殺人事件が起きない
極端に治安のいい街

全部自主運営なんです。

主には、大家さん。家主と言います。
大家と言えば親も同然、店子と言えば子も同然
自分たちで、教え諭しながら律していく。

凄くないですかこれ。

受け入れ
すすんで守ったとしか思えない
でも、守り方をちょっとひねる
確かに贅沢は良くないよなあっていうのが
ベースにはあったんじゃないかなと思う。

奢侈禁止令が出て
そのまま受け入れ何もしないのが、野暮
それならそれで私なりに楽しむからね、ってのが粋
やり過ぎちゃうと気障(きざ)

なんか分かってきた気がする

下手に騒ぐんでもなく
懐が深い大人として対応する

バランスを楽しむのが粋なんですね

仲間内で、
いよっ、粋だねえ
って分かってあげる

気づいてくれたかいってね

オリンピックのエンブレム
だからあれなんですね

ひとつ、どうしても避けなければ行けないことが、盗作問題だった

とすれば、逆転の発想

似たようなのを持ってこられた時

そりゃあ似てますよ
江戸ではこれしかダメだったんだからね
正露丸が一般名詞のように
この色と模様は一般の色と模様

ほら、微妙に違うだろう
微妙な違いを楽しむのが粋なのさ

お互い粋にオリンピックやりましょうや
ってね

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です