名字がいよいよ出てくるよ

前回、氏と姓までは話しました。

今日は名字からです。

名字って、氏や姓とは全く違う流れからおきてきます。

土地
土地って律令制度の元では、全てが朝廷即ち国のものとされます。
ある意味社会主義に近いですね

でも、なかなかうまく行かない。
そこで
新しく農地として開墾したところは、自分のものとして良いですよ。

そうなるとがんばりますね
農地が広がっていきます。
名田(みょうでん)と言います。
それを代々受け継いで行くことも許されます。

自己主張する必要が出てきます。
この辺からこの辺まで代々うちのもん。
という事で名前をつけます。

西の方にあるから西田
真ん中へんだから田中
頑張って日照り対策の池まで横に作っちゃったら池田

あくまでも自分でつけた名前
それが、その地域を表す地名として定着していきます。

そうなんです。地名が先なんです。

そういった地名は
もともと自分たちがつけた名前だから愛着が有ります。

あんれー、西田んところの太郎さん?
はい、西田の太郎ですぅ。

農地という事だから、農民だけの話と思いきや
当時一番金持ってるのは貴族だったから
貴族が金出して、人雇ったりして開墾していくことも多かった

そして、開墾された名田を守るために、武士が生まれる
即ちほとんどすべての人に名字は関わってくる

ニックネームな訳だから
姓を持ってる人は本名とニックネーム、両方持ってることになる

ピンキーと今陽子みたいですね
ふるっ

藤原は本名の姓だけど、
増えすぎたので区別するための
加藤とか佐藤とかはニックネームである名字という事になります。

苗字へ
土地の名前が、名字でした。
ところが、長い間たつと、引越しだってある

武士の世の中になってくると、領地みたいなことで
あっちはご褒美に君が治めなさいと言われたり。

最初は別の土地に行ったら、今度は南田の太郎です
とか言ってたんだけど
愛着のある元の名字を使いたくなってくる

そして、名字が土地とは離れその一族の名前となる
区別するために、それを苗字と呼ぶ。

なんだかぐるっと回って元の氏に近くなった気もしますね

権威づけ
武士の世の中になり、少し状況が変わってきます。
武士としての権威付けが欲しくなったんでしょう
対象に苗字が選ばれます。

武士だけは正式に苗字を名乗っていいよ
面白いですね
姓のようです

最終的に色んな要素がくっついて、ひっくるめて
苗字になるんですね。

でも面白いのは、農民だの町人だのも
正式でないなら名乗っていい
取り上げちゃうわけではない。

大改革
そして、最終的に大改革が行われます。
明治維新です。

明治維新で四民平等
すべての人から税金を取れるように
戸籍を作る
すべての人に苗字が義務付けられるのです。

色んな要素もくそもない
ただひとつの、そして、完全にすべての人に正式な
苗字の義務付けです。

大騒動になりますね
どうしよう。
いきなり苗字をつけなさいって言われても。

でも、実はほとんどの場合、
思ったほど大変ではなかった。

分かりますね
今まで、色々ありましたから
ご先祖様を辿っていけば、何かが付いている場合がほとんど

例外的に面白い例としては
相談されたのが漁師の網元さんだったために
村中全員、魚の名前になっちゃったっていうのがあるんですけどね

次回から、
いよいよ、ひとつずつメジャーな名字を解説していきますね

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