[昭和歌謡]11 バラが咲いた

昭和ヒット曲全147曲の真実シリーズです

バラが咲いた
マイク真木
作詞作曲 浜口庫之助
(1966年)

♪バラが咲いた バラが咲いた 真赤なバラが
淋しかったぽくの庭に バラが咲いた
たったひとつ 咲いたバラ 小さなバラで
淋しかったぽくの庭が 明るくなった
バラよバラよ 小さなバラ
いつまでも そこに咲いてておくれ
バラが咲いた バラが咲いた 真赤なバラで
淋しかったぽくの庭が 明るくなった。

長く歌い継がれている国民歌になっている

歌詞の意味
浜口庫之助は、サン=テグジュベリの童話「星の王子さま」
のバラの話をモチーフにして詞したと言われる。
真赤なバラにどんな意味が含まれているのか。

「昭和ヒット曲全147曲の真実」の著者橋本テツヤ氏は
真っ赤なバラは、自由奔放に生きた
サン=テグジュペリの美しい妻のことではないかと読んだ。
夫婦は、ケンカを繰り返し、別々に暮らしたり、
また一緒に暮らしたりしている
2番の歌詞に「バラが散った」とありますから

その一方で、「バラが咲いた」とは子供が誕生したという意で、
その嬉しい気持ちを表しているという人もいる。

意味のない歌
そうだろうか

私は、深い意味をもつ詩も大好きだが
同じくらい
全く意味を持たない詩も大好き

井上陽水の「傘がない」にとてつもなく魅力を感じる
それまで、関西フォークという流れがあり
戦争反対のプロテストソングの大きなうねりの後期だった

傘がない、はその流れに疑問を投げ掛けた歌

社会的にはテレビや新聞で色々騒がれていますね
今、雨が降っています。
彼女のところに行きたい
でも、私の手元に傘がない。

衝撃だった。
歴史というものは
こんな風に変わっていくんだという
節目を表した歌

それ以来
意味がない歌に魅力を感じるようになった。

ひねくれてますね。

私が出会った中で
最も大好きな、意味なし系の歌は
うさぎ

うさぎ うさぎ
何見てはねる
十五夜お月さま
見てはねる

は?
それだけ?
それがどうしたの?

童謡といえども
何か言いたいことはあるんじゃないの
四季折り折りの情感を歌うとか

お月さまを歌っているならまだ分かる
そうじゃなく、うさぎ
うさぎがはねた
問いかける
何見てはねたの?
えっ
それ、ホントに知りたいことなの?

良いわ
最高
文学や音楽なんてものには
理屈をつけちゃいけないんだ

うさぎがはねて
何を見てはねるんかなあ
なんて思う
そんな感受性を持った人が
世の中にいますかって

それを歌にしちゃったという衝撃

そうやなあ
考えたこともなかったけど
確かに十五夜お月さまを見てはねてるのかも知れんなあ

そうみんなが思うから歌い継がれる
そんな変な歌、って疑問を持つのは私くらい

芸術のなんたるかを体感してみてください
という、体感ソング

バラが咲いた
再度戻ってバラが咲いた。

単に庭にバラが咲いたんじゃなかろうか
バラが咲いて気持ちが明るくなったんじゃないだろうか

それだけの歌だと思いたい。

もちろん、意味のない歌、大好き人間の私だから
そう思うのかも知れないけど
何かを表しているだけでも何でもなくて
ただ、バラが咲いた。

私はその方が心揺さぶられるんだけど
皆さんはどうでしょう。

バラが咲いた(でーこん)

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