伊勢神宮で考えたこと
[伊勢神宮]2 内宮解説
[伊勢神宮]3 内宮解説2
[伊勢神宮]4 おはらい横丁とおかげ横丁
の続きです
今までは、伊勢神宮に行ったときの話を元に書きましたが
このあとは、伊勢神宮に関わる色んな話を書いていくことにします
伊勢神宮と言えば何と言っても式年遷宮ですね
式年遷宮
式年遷宮の「式年」とは定められた一定の年限のことをいい、
「遷宮」とは宮を遷すことを意味します。
神宮には内宮にも外宮にもそれぞれ東と西に同じ広さの敷地があり、式年遷宮は二十年に一度、宮処を改め、
古くからの儀式のままに社殿や御装束神宝のすべてを新しくして、
天照大御神に新殿へお遷りいただく神宮最大のお祭りです。
式年遷宮は、第四十代天武天皇が発意し、
続く第四十一代持統天皇の四年(690)に内宮、同六年に外宮で第一回が行なわれました。
以来、室町時代後期に一時中断されましたが、1300年も続いている制度です
平成25年で、第62回になります
不思議な仕組みです
膨大な費用がかかるのになぜ? という疑問が湧きます
でも世界に類を見ない、古いものを残す最も優れたやり方だと気づきました
世界には多くの遺跡があります
パルテノン神殿だったり、ピラミッドだったり
大体は石の遺跡で、存在は分かるものの
あくまでも遺跡であり、現在は使われておらず、観光の場所でしかありません
世界で伊勢神宮だけなんじゃないでしょうか
1300年も前のものが、今も同じ形で確認することができ
しかもそれは今も「使われている」のです
木です。耐久性において石には到底かないません
でも、ある決まりを守ることで、同じものを残せる
20年ごとに、「同じもの」を作り直す、
それさえ、ずっと先までやり続ければ良い
そう決めて、その決まりを今まで1300年にも渡って、実際に守ったのです
式年遷宮という仕組みを決めた時、仏教伝来していましたので
伊勢神宮の唯一神明造りより、もっと優れた建築様式が伝わってきて、寺院ができていました
ある意味、古臭い建物の作り方
当時ですら、ノスタルジックな建物だった
でも、だから残したいと思った
知恵を出した
式年遷宮というやり方なら
書物で昔、こんな建物がありましてね、と残すんじゃなく
実物をずっと残せる
社殿
通常は、内宮の正宮なら横に同じ広さの次なる式年遷宮用の空き地があります
遷宮の時期だけは、両方の土地に正宮が並び立ちます

遷宮では、内宮と外宮のさらに東宝殿、瑞垣、鳥居など170を超える建物が建て替えられます。
このほか修繕を行なう建物が80ヶ所ほどあります。
造営に関わる準備には、御用材の檜・萱の調達、社殿に使用される檜の良材は、あわせて8000㎡、数にして約13000本にもなります。この檜を伐り出す山を「御杣山(みそまやま)」と言い、
現在は木曽地方より運び出しています。
檜は「御神木」として道中を運ばれます。
伊勢に到着すると「御木曳行事(おきひきぎょうじ)」 により神域へと納められ、そののち、外宮の近くにある山田工作場の貯木池で油分を抜き、乾燥させた後、およそ十万個もの部材に製材していきます。
釘を使わず木と木を組み合わせて建てるため、
製材はすべて、宮大工による細かい手作業で行なわれます。

通常の時期は、天照大御神がおられるので御正殿は写真に写せませんが
式年遷宮で天照大御神が移られる直前に写したのがこちら

上棟祭の様子です

御装束神宝(おんしょぞくしんぽう)
式年遷宮で作り変えられるのは、建物だけではありません
神様の衣服や日用品、武具や文具、楽器なども作り変えられます
御装束神宝と呼びます
20年に一度ずつ、同じように作られるということになります
これは重要な意味を持っていて
伝統的美術品の製作技術がなくなってしまわないよう引き継がれて行くのです



















