庭園の飛石、敷石

石組とかを説明しました。
石組
庭園の石組、続き

これらは、石を加工せず干渉するものですが
石には、それ以外にも特定の役割を担うものがあります。

飛び石
石を伝って歩きやすくする舗道
機能的にはそれだけですが
そんなもんじゃ終わりません

日本庭園ですから
歩きながら何かを感じ取っていただきませんとね

昔、ケンパ ケンパ ケンケンパってやりましたね
楽しかったなあ。
あれです。

違います

これです。

まずは用語から
片足で踏む前提での小さめの石が一足物
両足で踏めるのが二足物
複数人で踏めるのが多足物

飛石を並べることを「打つ」と言います。

基本は実用的であること

茶の湯の露地で、重視されるものなので
履物や、衣類を汚してしまえば、茶室に不浄を持ち込むことになります。

茶室に行くまでに心身を清める事が役割の露地でそのような事があってはいけません

右左右左、と規則正しく並んで
おっとここで不意打ちか、ずぶっ、て事がないようにしないといけません。
千鳥打ちと言います。

あるいは、二足物の石ならば真っ直ぐ並べても大丈夫
直打ちと言います。

はい、それだけ覚えれば大丈夫。
になりそうなんですが、それはそれ

「用と美」という問題がおきます。
それは、美しいんですかと
そうなると、こんなふうにいろんなバリエーションになるわけです。

気勢と呼ばれる、横っちょに打たれる捨石だってあります。

大丈夫だよ、捨て石君。
用なしだと言われようとも
君がいてこそ、全体として美しい。

「用と美」は、茶室や道具等、あらゆる場面で問われる永遠のテーマ

大きさも考えましょう。

あまり大きいと、歩行に緊張感がなくなる
緊張感を促すのは、美しいって訳ですね。
一足物で、ケンパをするのは美しい。

そんな中に、ここ一番景色が良いから一旦立ち止まって欲しいんだよね、ってところで
多足物のような、大きめの石を配置

「ビューポイント」みたいな看板を立てると不粋ですもんね
なんとなーく、立ち止まりたいなって感じにさせる。

色も演出なので、良く良く考えて配置することになります。

敷石
敷石にも、用と美の関係があり、なおかつ、周りとの関係とか釣り合いとか言うことを考える必要がある
「真・行・草」の使い分けです
書で言えば、楷書・行書・草書ってことでしょうか

こうなります

真ん中は、清澄庭園で使われていました。

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