家康5、信長からの命令。妻と子を殺せ

将軍シリーズ、家康です
家康4、三方が原で、なにを漏らしちゃった
の続きになります。

武田信玄、圧倒的な強さで、京へ向かって進軍
なすすべなし

織田を蹴散らして天下統一は当然信玄がと思われました。
ところが、歴史って面白いというか不思議というか
そうはなっていないことをみんな分かっています。

急に進軍のスピードがゆっくりになります。
何があった?

信玄が病気になり、そして死んじゃった。

信長、胸を10回くらいなでおろす。
助かったぁ

築山殿
[大奥]1 家康→築山殿
の続きにもなります。

築山殿、減敬を通じて、武田家と接触、
行動を起こす
というところでしたね

信玄のあとを継いだ、武田勝頼に手紙を書いたんです。

家康と信長は、私がたばかって必ず殺しましょう
その時は信康に徳川の旧領を与えて下さい
私に、新しい旦那さんを世話してもらえますでしょうか

まさか!
信じられません
でもこれ、事実なんです。

信長は難しいでしょうけど
何だかんだ言って夫婦ですから
家康に毒を盛ることは出来るかも知れません。

偉大なる父の跡を継いで、起死回生を狙いたい勝頼
大喜びで話に乗ってきます。

家康と信長を討っていただけるのであれば
徳川領と言わず、織田領も好きなだけ差し上げます。
新しい旦那さんですが、小山田兵衛というとても立派な武士がいますので
お世話いたしましょう

作戦大成功です。
あとは、いつどう息子の信康に打ち明けるか
どう実行するか

そわそわドキドキ

なんか最近の築山殿おかしいわ

急に機嫌が良くなった築山殿を怪しんだ、徳姫派の女性が
築山殿の部屋に忍び込んで、勝頼からの密書を見つけてしまいます。

徳姫どうする

一方のお父様、義理のお父さんの家康が殺されても
まあそれはそれで
実のお父様、信長の身は守らねば

信長に手紙を書きます

築山殿はとんでもない悪人です。
武田と結び、お父様と家康殿を殺す密約を交わし、見返りの約束を取り付けています。
信康殿もひどい人でとんでもなく暴君です。
私の前で家臣を殺すのを3回見ました。
この親子に油断なさいますな

信康のくだりは、徳姫の付け足しですね
暴君はひょっとしたらそうかも知れませんが
この流れで読むと、武田と結んだのは共謀のように読める
最初は仲良かったはずなのに、自分の旦那さんを売るんですね

手紙をもらった信長
どうしても信じられない

ちょうどその頃、家康は家臣の筆頭、酒井忠次を信長の元に使いにやらせた。

おお良く来なすった。
とても手厚い歓迎

奥の茶室へ招待し、人払いして二人になる

酒井殿
ある筋から変な噂を耳にしましてな。

・・・

いかがでござろう

あり得ませぬ
何かの間違いでしょう

そう答えれば良かった
少なくとも、最悪の状況は免れたかも知らん

家康が最も信頼している最古参

いちいち心当りがござる

最悪の伝言を持って帰ることになる

妻と子を殺しなさい。

家康
帰って、その時のやり取りを子細に伝える

どうする

信長の家臣ではないが
この時代に、その命令を拒否することは、
信長と戦する事を意味する

出来る筈がない

結論は分かっているのだが
かといって、妻と子を殺すことだって
出来る筈がない

その後、城の奥に籠って三日間出てこれなかった
人生で最も暗鬱な三日間

出来れば会わないようにしているとはいえ
やはり夫婦
20年の月日は重い

事の次第を知って、唯一かばったのは家康だった。

あの人はああなのだ。それだけのことなのだ。

ましてや、信康の事は愛していた。
初めての子供

いろんな悪い噂も聞いたが
良いところだっていっぱい知っている
年を取れば落ち着く。

さらにいうと、出来の良い悪いは関係無い。
子供への愛は条件付きではない。

もし、これが自分の事だったと考えると
いや、もう考えられない。
万に一つも

実行
自分で手を下すことなんて出来ないから
誰かに指示するしかないんだけど

口からその一言を言うことも無理
手紙だけで処理しようとした。

子供の頃から一緒に遊んだ相手、平岩親吉(ちかよし)

読んで驚いて、一目散にやって来た
手には短刀

それは、私が企てたこと
信長殿にそうお伝えください
間違いでしたと
責任を取って、この平岩親吉、ここで腹を切りまする
この首をお持ちください。
築山殿も信康殿も、何も悪くござらん

ばかもん
分からんのか
もう無理なのだ
元々二人の事は何とも思っとらん
ただ
この徳川が弱国である
それだけ、ただそれだけ

言いながら、涙が止まらない。

築山殿は、三河の時からではない、最近に仕え出したものに討たせた

信康は、色んな城に次々と三度も移させている
何とか逃げて欲しいと思ったのかも知れない
結局は厳重な警備をしてしまうのだけれど。

見事に、自ら十文字に腹を切る。

老いてもなお、信康の事は何かにつけて口にしたらしい。

不思議なのが、その後の酒井忠次への対応
恨みに思ってしかるべきだろうが
家康の不思議さ
その後もずっと、筆頭の家臣であり続け
手柄が立てられそうな場面で、起用する

ただ一つ
酒井忠次にも、信康と同じくらいの歳の息子がいた
その息子は全く出世させなかった。

いくらなんでもそろそろという感じの時
忠次が家康にそれとなく言ってみると

そちでも、息子は可愛いのか
と言ったという

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