[江戸城] 石垣を考える

江戸城シリーズ
石垣に参りましょう。
お城ファンの中でも、1ジャンルが形成されているであろう、大きなテーマ
テレビとかで、石垣を熱っぽく語っている人を見て、以前は
まあ、ご苦労さんだこと
と思っていましたが、まさか自分がそっちに足を突っ込むことになろうとは。

積み方
これを覚えただけで、知った風な顔を出来ます。

3種類の加工と2種類の積み方の組み合わせです。
加工とは、石をどういう状態にしてから積むか
野面積(のづらづみ)打込接(うちこみはぎ)切込接(きりこみはぎ)の3種類
野面積(のづらづみ)は一番原始的な積み方で、石を加工せず、そのまま積んでいく
江戸城には、野面積はありません

打込接(うちこみはぎ)は加工してから積む
加工してから積むんだけど
間に隙間が出来たりして、小さな石を詰め込んでごまかす。

それなりに頑張りました、ってやつ
江戸城で言うと二重橋の横とか

切込接(きりこみはぎ)は、ごまかしなしのぴったんこ
惚れ惚れするやつ

江戸城では半分以上がこれ
桜田門のところなんかは惚れ惚れします。

時代的には、野面積(のづらづみ)打込接(うちこみはぎ)切込接(きりこみはぎ)
の順にはなりますが
打込接(うちこみはぎ)と切込接(きりこみはぎ)で言うと
切込接の方が高度とは必ずしも言えない。

打込接の方が強度が高かったりする場合もある
例えば、江戸城で言うと、白鳥濠の前辺りに、打込接と切込接が並んでいるんだけど
切込接の方が先に崩れて、補修しています。

用途に寄るわけです。
切込接は綺麗なので、お客様が良く通る、門の辺りなんかには向いている
濠の向こう側で、どーんとそそりたっているのは、強度重視で打込接

それらに組合わさる積み方ですが
乱積(らんづみ)と、布積(ぬのづみ)に分かれます。
乱積みはさっきの桜田門みたいに、パズルみたいなの

ある意味芸術的

布積の方は、横の線を揃える
江戸城で言うと、中の門あたり

ブロックみたいで、機械的に綺麗。
揃っているから綺麗なのは綺麗
これこそお客様向けなので、門の辺り
ただ、地震の横揺れに弱い。
あくまでも美しさ重視ね

石垣って、守るって目的だけだと思っていたら
美術品として当時から意識されていたんですね

石垣はまだまだありますので、続きは次回

[江戸の文化]シリーズはこちら(少し下げてね)

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