氏、姓、名字、苗字、実は全く別のもの

名字図鑑という本を買いました。

近所のスーパーで安売りしていた。

パラパラっとめくって、心をぐっと掴まれました。
色んな名字のルーツが書いてあります。

最初は、佐藤さんから
だったんだけど
そこに書いてあったのに驚いた。

藤が付くのは全部藤原氏
あんまり増えすぎたので、区別がつかなくなった
仕方がないのでアダ名を付けた

加賀の藤原氏は加藤さん
近江の藤原氏は近藤さん
神様を祀る、斎の宮という職業の藤原氏は斎藤さん
という具合。

むちゃくちゃ実感。
歴史の勉強してると藤原氏だらけ。
これでもか、というくらい
あんまり増えすぎたので、って分かる分かる
ほんまかーって感じ。

このあと、ひとつずつ、名字のルーツを紹介していきますね。

という感じで楽しもうと、読み始めたんだけど
なんとこの本、それどころじゃなかった

全く知らなかったむちゃくちゃ面白いことを教えてくれた
びっくりポンでした。

氏、姓、名字、苗字
加藤だの田中だのって、なんでしょう

何でしょうって、名字に決まっとるがな
とお思いでしょう?
ところがぎっちょんちょん

氏名の氏
姓名の姓
名字
苗字

色んな言い方がありますね

色んな言い方っちゅうたって
言葉に色んな言い方があるのは当たり前
要は名字でしょう
とお思いですか?
へへへーっ

実は、4つとも違うもんなんです。

話が長くなります。
長くなりますので、2回に分けます。
それほど奥深いんです。

さあ行きますよう


一番古いのが氏、うじとも読みますね
時代的には古代です。

一族、すなわち、血族が集団をなすようになります。
子供、孫と生まれていって、近い場所にどうしても住むので当然ですね
名前を付けたくなります。
阿部一族、みたいな感じです。

この段階ではあくまでも自分たちで勝手に名乗っているだけです。

するとリーダーシップを発揮する人が出てきますね。
これも自然の流れです。


次に姓です。かばねと読みます。

朝廷からすると、人々をおさめていこうとすると
一族のリーダーをうまく利用したほうが良い。

そこで、あんたんとこの氏は公認にしましょう。
その印として公認のマークをつけたげましょうという事になります。
自転車に信頼のBAマークがついてるのと一緒ですね

蘇我氏は大臣(おおおみ)という姓
物部氏は大連(おおむらじ)という姓

蘇我大臣(そがのおおおみ)というような言い方になります。

そして、政治の要職に付くには姓がないといけないという事になります。

で、氏と姓がだんだん一緒くたになっていきます。

源平藤橘
代表的な姓は4つあるんですが、それが源平藤橘(げんぺいとうきつ)と言います。

源氏、平氏、藤原氏、橘氏
氏とついてるから氏みたいですけど、これ姓です。
あくまでも朝廷から授かった正式なもの。

そして面白いのが
天皇の子孫に姓がついていくところ

昔はなかなか成人まで健康に育つことが難しかった。
仕方ないので
結構死んじゃう前提で
バンバン産んどこうという事になります。

でも長男が健康に育ったりすると
えっ生きてんの?
じゃあ僕らどうする?
みたいなことで、次男以降は仕方ないので姓もらって
今後は天皇家じゃないからね、という事になる

百人一首の源融(みなもとのとおる)が
陽成天皇の後釜の天皇に立候補したとき
おいおい、君、もう源だよ、というふうに断られた話しました。

それは、この姓の話になります。

清和天皇の血を引く「清和源氏」
宇多天皇の血を引く「宇多源氏」
桓武天皇の血を引く「桓武平氏」
みたいにいっぱいあります。

名字の発生
いよいよ、名字が出てきます。
長くなりましたので、
ここからは、次回にしますが
ちょっとだけお話しておきます。

名字は、氏や姓とは全く異なる流れで発生します。
田んぼの名前です。
藤原さんは姓だけど
田中さんは名字なんです。

という予告編をした上で、次回にね

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