[大奥]6 家宣→天英院と月光院。壮絶なる女のバトル

大奥シリーズ6代目までやってまいりました。

大奥と言えば、天英院と月光院
大奥史上最も熾烈な戦いが繰り広げられた時期でございます。

実は一回書いています。
こちらも見てね
天英院と月光院、あな恐ろしや大奥女のバトル

家宣(いえのぶ)
6代将軍家宣はその前の綱吉が大嫌い。

4代将軍家綱にお世継ぎが出来ないその時点で、仕方ないので弟に。
弟は二人いて、綱重と綱吉
綱重の方が年長なので当然、綱重に行くと思いきや、通り越して綱吉に

その綱吉にもお世継ぎが出来なかったので
ようやく綱重に回ってくる順番なんだけど
綱重の方が年長なので、綱吉が死ぬときには、綱重の方が先に死んじゃってました。
唯一良かったのが、綱重にはお世継ぎがいた。
それが家宣です。

将軍を横取りされた父の恨み、とばかり
綱吉の取った政策をことごとく潰していきます。

将軍が次に回って来そうなので、例によって正室を京都の宮家からもらいます。
近衛熙子(このえひろこ)。後の天英院です。
まだこの時は甲府藩

かなり皇族に近い、大物です。

それまで、武道にのみ励んでいた家宣ですが
雅な世界に衝撃を受け
体育会系から文化系に大幅シフト
学問と芸能に目覚めます。

学問については、学者の新井白石を招聘
毎日毎日講義を受けます。

文化的にはことごとく京風に変えていきます。

次の将軍に決まった頃には、おすめという側室を得ます。
綱吉の側近柳沢吉保が身の危険を感じ、ご機嫌を取ろうと献じたもの

とても気に入られたんだけど、この人も公家出身だったため
京風に拍車がかかります。

48歳にしてようやく将軍に。
江戸城に乗り込みます。

前回書いたように、ひとつ前の綱吉の時から
江戸城の大奥では、京都派と江戸派がバトルを開始しています。

力をつけた京都派がどどっと殴り込み

今までは、正式に将軍になるまでは
正室は御台所(みだいどころ)と呼ばずに、御簾中(みすなか)と呼んでいた
ところが、いきなり御台所と呼ばせた。

びっくりした老中が、問い合わせに大奥へ
応対に出てきた斎の局(いつきのつぼね)

そんな前例があったのですか
私は、将軍家では室町御所の例式にならうと伺いました。
それゆえ御台所と呼びました。
事のついでに伺いますが、今後は室町将軍家より一段ひき下げてよろしいのですか

おお、恐ろしい。

ほんまかなと、各所に問い合わせる
林大学頭(はやしだいがくのかみ)も新井白石も分からない
新井白石が分からないってよっぽどです。

恐る恐る京都にいる御台所のお父さん、近衛基煕(もとひろ)に聞いてみた
すると、証拠の古文書を添えて
御台所(みだいどころ)と御簾中(みすなか)の違いをこと細かく解説した手紙が送られてきた。

ぎゃふん

仕方ないなあ
と、京都から江戸へ、基煕公が長期出張
二日に一遍ぐらい江戸城に登城してはしきたりとかの大講義

みんな反感を持つと思いきや
武士のみならず庶民に至るまで基煕公の大ブーム
杏葉牡丹の紋をつけることが流行る。

家宣も大喜びで言われるがまま

大奥も大名も、位に伴った公家の服
朝鮮王の使節への接待も、今までの能楽から雅楽に変わっちゃった。

城内、雅楽が大流行であちこちからピーヒョロロ

肝心のお世継ぎは?
御台所、天英院には、一男一女が出来るがすぐに死んじゃった。

それならばと、側室おすめに男の子、大五郎
これは、行けるんじゃないか

全てが京都一色になるように思われた。

江戸派
異変がおきました。
家宣、ある女性に一目惚れする
絶世の美女

今までのなよなよっとした京女ではなく、
健康的な魅力のある江戸女、お喜世
後の月光院です。

初めて、家宣の中に潜んでいた江戸っ子魂に火が付いた。

そして、お喜世が男の子、鍋松を産みます。

大五郎か鍋松か
嫌がおうにもヒートアップ

ところが、大五郎、三歳にして病死
大体こういうときは、毒殺説が出るのですが
真相は分かりません。

一気に江戸派が盛り返し。
強力な人が江戸派につきます。
間部詮房(まなべあきふさ)と新井白石
実質的に全ての政治を行っているこの二人

京都派の頼みの綱の基煕公をいつまでも江戸に引き留めておくわけにはいきません。

ただ、鍋松にしても病弱で予断を許さない状態。

そして、大きな転換期が訪れます。

家宣、風邪をひいたと思ったら
そのままころっと死んじゃった。

50歳ちょっと
将軍として3年10ヵ月の短い期間でした。

鍋松はまだ4歳なんですけど、7代将軍家継になります。

月光院は将軍の母。

勝負ありですね。

4歳の将軍に何ができる訳ではありませんから
間部詮房と新井白石は今までにも増して何でもできます。

悔しいっ
天英院は一、時期は、京都派が完全制覇の手前まで行っただけに諦めきれません。

何か方法がある筈だ。
毎日その事ばかり

そして、「その日」がやって来るのです。

さあ、続きはシリーズの次回ね。

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[大奥]6 家宣→天英院と月光院。壮絶なる女のバトル」への2件のフィードバック

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