文明開化を歩く。その3

[解除後初]文明開化を歩く
文明開化を歩く。その2
の続きです。

運上所跡
水炊きで有名な高級料亭「治作」

一生入ることはないんだろうなあ
この石何?すごっ

その隣に「運上所跡」の碑

税関の事です。
税関があるという事自体が、開国したことの証。
最初は開港した港の場所に出来ましたが、築地も開市なので、運上所が出来たわけです。
横浜と違う税関業務を行う訳にはいきません。
常に横浜と情報をやり取りする必要が発生したのです。
陸蒸気は新橋横浜間で開通しましたが、
もっと瞬時に問い合わせする必要があるというので出来たのが、電信
日本初の電信です。

隅田川テラス
ここまで来たら、隅田川がすぐ裏



向かいは月島
埋め立てて出来た場所なので、明治時代には無くもう海でした。
もちろん月島もんじゃもありません。

ああ、気持ち良い。
隅田川テラスに来れた事で、ウォーキングが本当に再開できたんだなあ、と実感できました。

ヘンリーフォールズ住居跡
ヘンリーフォールズはこの地に築地病院を作りました

外国人繋がりで知り合いになったモースに大森貝塚の話を聞き
古代人の土器を見せてもらって大発見
土器に古代人の指紋がついていた。

そこから、指紋について強烈な関心を持つようになって研究していくと
またまた大発見。

指紋ってひとりひとり違うぞ
ひょっとして、だれひとり同じ指紋はないんじゃないの?

そこから、築地病院に来た患者さんに
エクスキューズミー、フィンガースタンプ、ぺったん、オン、ペーパー

犯罪捜査にも有用な仕組みを作っていく。
指紋発祥の地です。

靴業発祥の地

靴ですよ。まさしく文明開化
西村勝三です。
この人、文明開化の申し子のような超大物。
明治工業の父とも呼ばれています。

銃器、靴、革、メリヤス(靴下)、ガス、耐火レンガ、ガラスと
実に様々な事業を手掛けています。

文明開化と言えばガス灯、銀座の煉瓦街
そのいずれにも関わっている。
初代東京駅の煉瓦は、西村勝三の会社が納品しています。

靴の話に戻しましょう。
外国人向けかと思いきや、軍隊向け
明治2年、大村益次郎から、軍靴の納入を依頼されます。

外国から輸入して納品
でも日本人の足に合わなかった。

日本で作った方が良いんじゃない?
大村益次郎、自分がやるわけじゃないので、適当な事言います。

この地で伊勢勝製靴工場を立ち上げました。

明治4年には、兵部省から今後10年間に毎年10万足の軍靴の納品を依頼されます。

こら、えらいこっちゃ

大幅な設備投資を図ります。

ところが、兵部省が陸軍省に変わると
兵部省が言っていた事なんて知らん、と契約を大幅に減らされます。

窮地に立たされますが
援助も受けつつ、さらに積極的に増産します。

ところが結局、コスト面でなかなか輸入品に太刀打ち出来ず
工場の火災も重なって、一旦閉鎖
でも、クツなだけに、不屈の精神
佐倉藩の旧藩主・堀田家からの出資を受けて、甦ります。

紆余曲折を経て、現在のリーガルコーポレーションに繋がります。

土佐藩中屋敷
中央区の区役所の脇

ここにあの、武市半平太と坂本龍馬がいたんです。

改めて、東京(江戸)をウォーキングすることの面白味
武市半平太は土佐の同志を募って、尊皇攘夷の組織、土佐勤王党を立ち上げる
中岡慎太郎や坂本龍馬もそのメンバーなんですが
当然、土佐で立ち上げたと思っていた。
違うんですね。
築地のこの場所。

剣の修行のため、人斬り以蔵こと岡田以蔵らを従えて、江戸に出て
長州藩の桂小五郎や久坂玄瑞、高杉晋作、薩摩藩の樺山三円、水戸藩の岩間金平らと交流

土佐もこうしちゃおれん、と土佐勤王党を立ち上げる

坂本龍馬が参加したのは土佐でらしいですけどね

坂本龍馬も剣の修行で江戸に来て、ここに滞在している。

士学館

幕末の三大道場のひとつ士学館。
鏡新明智流の桃井春蔵が開いた剣術道場です
二つ目は、九段下にある練兵館。
斎藤弥九郎の神道無念流
桂小五郎が塾頭をつとめたこともあります。
そして、神田の玄武館
千葉周作の北辰一刀流

ここで、武市半平太と岡田以蔵が修行し
めきめきと腕をあげた武市半平太は塾頭をつとめます。

煉瓦銀座之碑とガス灯

出ました
文明開化と言えば、銀座煉瓦街
明治5年、銀座は大火に見舞われ、一面焼けの原になります。
これじゃいかんと、ウォートルスが、火災に強い街をと
煉瓦作りの町並みを作ります。

ところが、これが評判が悪かった。
高温多湿の日本では住み辛い
段々空き家が目立つようになります。

ただ、そこに新しい人たちが入ってきます。
新橋駅にほど近く、外国人居留地にも近い、陸蒸気を使えば、横浜とも近いということで
マスコミが入ってきます。
名だたる新聞社が続々とここでスタートします。

さらに、お洒落な店が続々とオープン
今まで買い物は履き物を脱いで、座敷に上がって行っていましたが
なななんと、土足のまま店内に入って買い物するという、ひっくり返るようなショッピング大革命

以来、今に至るまで、お洒落なショッピングは、銀座がずっとリードし続けます。

そして、文明開化と言えばガス灯
銀座の町並みを明るく照らす。
日が暮れると家に帰るしかありませんでしたが
街に灯りが灯ったのです。
人々の活動時間が大幅に延びました。
ガス灯のレプリカはあちこちあるのですが、
ここにある復元ガス灯はちゃんと灯っているんですよ

千葉定吉道場

先ほどの土佐藩中屋敷から、武市半平太と岡田以蔵は士学館に通っていましたが
坂本龍馬は、この千葉定吉道場に通っていました。
坂本龍馬は、定吉の次女、千葉さなと恋仲になり、結婚の約束
結局、龍馬はお龍(りょう)と結婚する訳ですが
さなは、生涯私は龍馬の妻でございますと、言い続けるのです。

アーク灯プレート
ガス灯が銀座なら、日本で初めての電灯(アーク灯)も銀座
銀座カルティエの辺りです。
記念プレートがこちら

その明るさは衝撃的で
「一にお天道様、二にお月様、三に銀座のアーク灯」
と言われます。
ちょっと見落としたんですが
復元灯があったようです。

木村屋
文明開化の締め括りは、やっぱりこれ
文明開化の七つ道具と言えば
新聞社、郵便。ガス灯、蒸気船、写真絵、博覧会、軽気球、陸蒸気、アンパン

そう、木村屋のあんぱん
長くなってますので、エピソードは割愛
こっちを読んでね
木村屋のアンパン。ぶん婆ちゃん頑張れ!

この木村屋の文字は山岡鉄舟が書いたんですよ

甘いものはあまり得意ではないのですが
ここへ来たら買わないわけにはいかないですね

桜一個ください

あらま、美味しいじゃない
失礼しました。

[おでかけ]シリーズはこちら(少し下げてね)

文明開化を歩く。その3」への1件のフィードバック

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