[源平 北条]4 実朝。この船に乗れたら

[源平 北条]16。鎌倉殿の13人
[源平 北条]2 頼家は、泥の中に咲く蓮の花の如し
[源平 北条]3 頼家から実朝へ。時政から義時へ。
の続きです。

北条義時と北条政子
北条義時と北条政子の兄弟は、ことごとく北条氏のライバルを潰していき
父親の時政も引退に追い込む

頼家に変わって担がれた、源実朝
最初は11歳だったので、執権義時が取り仕切る

義時が執権となったあともライバル潰しは続き
今度は、和田義盛がターゲットに

和田義盛
和田義盛は、男気のある、「ザ 武士」って感じの人
源平合戦では大活躍で、頼朝に気に入られ
侍所のトップに抜擢

ただ、合戦が落ち着いてくると
あんまり頭が良い訳でもなく
居心地が悪い

とてもピュアなので、実朝には気に入られたのだが
義時にしてみると煙たい存在

散々に挑発され
息子たちも、謀反の疑いありと粛清を受ける

どうせ先がないならと、挑発にのった形で、挙兵し
討ち取られてしまう。

源実朝
今までのゴタゴタ
和田義盛のこと
実朝にはやりきれない気持ちが続く

成人になり、政治に口を出そうとするが
ことごとく突っぱねられる

根っからの文化人気質
特に短歌の世界では、藤原定家に弟子入りし
非凡な才能が開花する

百人一首シリーズでも書いていますので、良かったら読んでね
世の中は 常にもがもな 渚こぐ あまの小舟の 綱手かなしも

政治に口出しするときも
良い歌を作ったら許してやると言って
本当に赦免したり
ちょっと普通じゃない

自分にお世継ぎが出来そうにないと分かってくると
益々、短歌の世界に現実逃避していく

そして、不思議な僧がやって来る

前世で御一緒しましたね
実朝様は、宋の医王山の長老でした
私はその弟子

えっ、それ丸々同じ夢を見たことある

ああ、故郷宋に行きたい
巨大な船を作らせる

この船に乗れたら

忌むべき自分の将軍という身の上を捨てられる
そう。捨てるのだ。

おそらく、身の危険も感じていたかも知れない
いっぱい殺された
次は自分の番だ
そう。逃げるんだ

でも、大きく作りすぎた。
海に浮かべようとするけど、ウンともスンとも動かない。

右大臣
将軍とはいえ、気持ちは公家
位を追い求めるようになる
朝廷に取り入って、どんどん位を得る

そして、とうとう右大臣に。

なぜ、そんなに位が欲しいのですか
と聞かれて

おそらく、源氏は私の代で終わります。
後世に、源氏は右大臣にまで登りつめた、と言われたい

ようやくここまで、来れました。
鶴岡八幡宮でお参りし、お披露目したいと思います。
皆さん参加してくださいね

そのお祝いの時でした。

暗殺
「公暁(くぎょう)」は頼家の次男
跡取りではないので、出家
鶴岡八幡宮寺の別当となる

ところが長男の一幡が死んだので
この時点で源氏の血を引いているのは、実朝と公暁しかいない

建保7(1219)年1月27日、雪が2尺(約60cm)も積もっていた。

父の仇はこう討つぞ

鶴岡八幡宮の大銀杏の陰に隠れていた公暁は
突然、実朝に襲いかかる

さらに、源仲章

頼家は北条氏に修善寺に幽閉されたあと、謎の死を遂げるので
殺されたとすると、殺したのは北条氏の誰か

実朝を敵と言うのは変なので
勘違いしていたか、
本当は義時を殺そうとして、間違えて源仲章を殺してしまって
実朝も同罪だと考えていたか

そのあとすぐに捕まって殺されるので
真実は謎のまま

はっきり言えるのは
この日、頼朝の血を引くふたりが両方死んでしまったことで
頼朝直系が完全に途絶えたということ

実朝は跡取りがいなかったので、公暁を養子にしていた
公暁が次期将軍になる目は十分にあるのに。

義理のお父さんを殺したという事にもなる

船に乗りたいと思っていたとき感じていた身の危険が
現実のものとなってしまった

2年後、ここがチャンスと考えた後鳥羽上皇が承久の乱を起こし
歴史が大きく動くことになる

[歴史]シリーズはこちら(少し下げてね)

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