[北条]9-1 貞時。神様にも言い分が。

[北条]3 北条泰時。激動から安定へ。御成敗式目でどうだ
[北条]4,5 経時そして時頼
[北条]8 時宗。元がやって来た。ぶえーっ
[北条]8-2 時宗。元がやって来た。こあーっ
の続きです。

執権9代目、貞時に入っていくのですが
まず、9-1として、貞時が実権を握る前まで

3度目の蒙古襲来
2度、台風によって蒙古襲来をしのいだ。
でも、これで終わるような相手ではない。
当然3度目の襲来があるでしょう。
さらに、防衛を強めます。

フビライハンは弘安6(1283)年、再準備を開始
司令官に弘安の役の時のアタハイと高麗の忠烈王を指名

ところが、高麗で国王批判が起きる
どれだけ金かかると思ってるんだ!

さらに江南で反乱が勃発
一旦計画は中断されます。

フビライハンは諦めません
日本攻めどころじゃなくなっていた国内事情を何とか抑え
正応5(1292)年、第三次日本征討が正式決定
今度は高麗の忠烈王も積極的に協力

どんどん準備が進んでいきます。

ああ、やられちゃう

ところが永仁(1294)年、日本にとってはラッキーなことがおきます。
フビライハン死去

これで、計画は全て白紙に戻ります。
ああ良かった

日本は、この辺りの経緯は全く分かっておりません。
このあとも、臨戦態勢をずっと継続しています。

安達泰盛
弘安7(1284)年、蒙古襲来への対応の激務で人生をすり減らした北条時宗
体の不調を訴えた、数日後、あっけなく死去してしまいます。
34歳の若さでした。

残ったのは一人の息子、貞時です。
ところが、この時、まだ14歳

ちょっとまだ若いわね。

時宗だって、お父さんの時頼が亡くなった時はまだ子供で
中継ぎで北条長時と北条政村が繋ぎました。

今度は誰が?
貞時のお母さんのお兄さん、要はおじさんの、安達泰盛(あだちやすもり)

元々超実力者

わしに任しとけっ

蒙古襲来後のゴタゴタを立て直すべく立ち上がります。

鎌倉時代後期のキーワードはいくつかあるのですが
ひとつには「徳政」
その名の通り徳のある政治
元々中国の考え方で、徳のない政治を行っていると災いが生じてやがて滅びる

安達泰盛のこの徳政は引き継がれていきます。

弘安徳政という代替わり徳政を断行します
関係する法律は90ヶ条以上に上りますが
例えば、執権や将軍も自ら質素倹約に勤めるべし
良いこと言います。

裁判制度の整備

そして特徴的なのが、神社仏閣の優遇。

これには理由があります。

蒙古襲来の時何をしたかです。
亀山天皇や時宗が必死の祈祷

神様たちは、
分かりました。私たちも一緒に戦おうではありませんか

で、神風が吹いた。

神様たちは、大いばり
ほらどうだ
って事で恩給を要求

これが徳政と結び付くのです。

神社仏閣は、最初広大な領地を持っていても
経済的に苦しくなると、仕方ないので領地を売っていきます。

ところが、元々うちのもの、という無茶苦茶な理屈で返還要求

それのどこが徳のある政治なのと思いますが
法的に返還すべしと決めます。

おたくの神社さんは認められたの?
じゃあうちだって
ちょっと待ってよ、その土地って、そのもうひとつ前はうちの土地だったはずだけど

大トラブルが発生
地方は、騒然とした世の中になっていきます。

幕府内部でも、あまりにも色んな改革が行われたもので
急進派に対する保守派が異を唱えます。

結局混乱が広がっているんじゃないですか?

実はみんな方向性は違っている訳じゃないんだけど
政策の対立じゃなく、主導権争いとして、足を引っ張り合う

その抵抗勢力たちが担いだのが、内管領という役職の平頼綱(たいらのよりつな)でした。

霜月騒動
弘安8(1285)年、平頼綱が兵をあげます。(霜月騒動)

ちょっとちょっと私が何をしたと言うの?
殺されちゃうわけ~?

中継ぎ役交替
安達泰盛は結局2年間でしたが
平頼綱は貞時が23歳になるまでの7年間切り盛りします。

正直、路線対立じゃなく、主導権争いだけなので
安達泰盛の路線は引き継がれます。

一点だけ、神社仏閣への土地返還のところだけ、問題が多かったので否定しました。

永仁元(1293)年
鎌倉を大地震が襲いました。

あれ?おかしいなあ
徳がまだ足りなかったんでしょうか

この時、平頼綱の政治が終わりを告げます。
地震で亡くなったんじゃないんです。

続きはシリーズの次回ね
次、ようやく貞時が表舞台に出てきます。

[歴史]シリーズはこちら(少し下げてね)

[北条]9-1 貞時。神様にも言い分が。」への1件のフィードバック

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