代謝の仕組みで言えること

代謝の仕組みで言えること
代謝の基礎知識(異化)代謝の基礎知識(同化)、・血糖値コルチゾールは善か悪かと、代謝にかかわるいくつかのことをお話ししてきました。
・これらのことから何が言えるでしょう

抜いてはいけない
4つの原則の第3原則を持ち出すまでもなく、皆さん分かっておられるはずの食事のバランス。
・なのになぜ、○○抜きのダイエットや、健康法をしてしまうのでしょう
・タンパク質からのアミノ酸、炭水化物からのグルコース(ブドウ糖)、脂肪からの脂肪酸を考えた時、アミノ酸へは矢印が向いていませんでした。
・グルコースに対しても、脂肪酸からは向いていません。
・肉類を抜いた健康法や、炭水化物抜きダイエットはとても危険だということです。
・特に、タンパク質は、タンパク質からしか作られないということが重要です。

有酸素運動の必要性
・中性脂肪を消費するためには、ミトコンドリア系の代謝でないとできないので、有酸素運動が有益です。
・また、有酸素運動をしているつもりでも、激しい運動になりATを超えてしまうと、急に無酸素運動になるので、注意が必要です。
・無酸素運動を否定しているのではありません。
・無酸素運動は解糖系なので、グルコース(ブドウ糖)が十分に確保されている状態でなく行うと、脂肪からは回せないので、タンパク質(筋肉)から回してしまう。
・炭水化物を抜いたダイエットをしたりして、その間に筋トレをしたりすると、せっかく運動しているのに、逆に筋肉を落としてしまうということにもなりかねない。ということです。

貯金のコントロール
・結局のところ、貯金をどれだけ適正な値でうまくコントロールし続けるかということが重要です。
・そのためには、適度な運動。
・そして、強いストレスを避けることです。

ストレスはとても危ない
・ちょっと茶化した言い方をして、コルチゾールには申し訳なかったと思います。
・お分かりだと思いますが、コルチゾールは何も悪くありません。
・適度なストレス下では、コルチゾールはとてもいい働きをするのですから。
・結局は、過度なストレスがすべての諸悪の根源です。
・糖尿病も、ストレスによる「やりすぎコルチゾール」が一因であることがお判りいただけたと思います。
・強いストレスは、どんどん筋肉を脂肪に変えてしまいます。
・なぜ、ストレスがかかると甘いものが食べたくなるのかも、お分かりいただけたと思います。
・そして、「やりすぎコルチゾール」を駆り立てるのが糖分、炭水化物の不足です。
・「やりすぎコルチゾール」をまあまあとなだめるのは、急激な糖分の補給より、ゆっくり継続的な異化の方がより有効です。
・あまいものをとってはいどうぞより、炭水化物で時間をかけてグルコースを作っていく方が、コルチゾールを興奮させないのです。
・何度も言いますが、炭水化物抜きと、無酸素運動の組み合わせは自殺行為です。
・食事制限のダイエットはすごくストレスがかかるということもご注意ください。
・間違ったダイエットは、ぶくぶく太る元なのです。

楽しいダイエット・楽しい人生
・結論ですが、ダイエットや健康法に取り組むのなら、「楽しい」と自分で思えるやり方を選ばないといけません。
・楽しい=「やせる」「健康になる」ですが、つらい=「ふとる」「体をこわす」ということを肝に銘じていただきたい。
・耐えて得られる健康なんてないと思ってください。
・もし、それで痩せられたとしましょう。
・言いたいことはお分かりだと思いますが、「やったー」の後に待っているのはリバウンドしかありません。

脳幹

脳幹の構造
・視床、視床下部、中脳、橋、延髄からなる

視床
・嗅覚を除くすべての感覚の中継点として働く
・空腹感や痛み、尿意など、末梢からの感覚も受け取り、大脳に伝える中継点

視床下部
・内臓機能の調整、血圧の制御、体温調節など、生命維持の中枢である自律神経やホルモン分泌のコントロールセンター

中脳
・歩行や姿勢のコントロール、全身の筋肉の調整などをつかさどる
・瞳孔反射、眼球運動など視覚神経も制御


・小脳と共同して歩行や姿勢などの骨格筋運動を調整

延髄
・呼吸、心拍、血管運動、唾液分泌、消化、声帯や咽頭の筋肉運動、姿勢保持の反射運動などの調整にかかわる

※脳の分類についてはこちら
ホメオスタシスについてはこちら

脳の分類

脳の3分類
・脳は進化の過程で内から外にかけて3つの層に分かれている。
・それぞれ、分かりやすく「生命脳」「動物脳」「人間脳」と呼ばれている

生命脳
・進化の過程で一番古くからある原始的な脳。
・頭蓋骨の下には頸椎(けいつい)、背骨の首の部分。があり、上から第一頸椎、第二頸椎と第四頸椎まである。
・その第一頸椎と第二頸椎の間にすっぽりはまり込んで、親指と形も大きさも似ているのが脳幹。
・この脳幹が心臓の拍動、血液循環、呼吸、体温、ホルモン分泌、生殖など、生命活動に必要なすべての機能をつかさどっているので、「生命脳」と呼ばれる。
・その生命活動、体を異常なくそのままにとどめておくことをホメオスタシスという。詳しくはこちら

動物脳
・脳幹の上の層にあるのが、哺乳類の進化の過程で生まれた大脳辺縁系。
・食欲や性欲など本能的な欲求、快不快などの情動をつかさどっている。
・本能的な部分なので「動物脳」と呼ばれている

人間脳
・一番外側が、高等哺乳類になって進化した大脳新皮質
・ものを考える、言葉を使う等、高度な精神活動をつかさどるので、「人間脳」とよばれている

大脳と小脳
・大脳新皮質と大脳辺縁系を合わせて大脳という
・大脳の後ろ下方に小脳があり、ここでは平衡感覚や姿勢の制御、筋肉活動など、運動全般の調整を行っている。

心肺機能の強化

心肺機能とは
・心肺機能とは簡単に言うと筋肉に酸素を送り込む機能のこと。
・心肺機能は文字通り心臓と肺の機能で
1.酸素を取り込む肺の能力
2.その酸素を全身の筋肉に送り込む心臓の能力
3.そして二酸化炭素を排出する肺の能力
を言う。

最大酸素摂取量とAT
・ATという基準がある
・有酸素運動が無酸素運動に切り替わる境目
・詳しくはこちら

心肺機能強化のためには
・AT以下でのトレーニングばかりでなく、ATないしは、ATを若干超えるトレーニングも行う。
・特に、インターバルウォーキングが有効だと思われる