[てんてん]日本の文字の始まり

山口謠司さんの「てんてん」という本を読んでいます。
山口謠司さんと言えばこのブログでもシリーズで紹介した「ん」

日本語の中で始めは無かった「ん」という発音や文字が
なぜ、いつ、どういう経緯で作られたのかを研究した本

「ん」がなかった
「ん」がなかった。続き
「ん」がなかった。続きの続き。空海のチャレンジ
「ん」がなかった。続きの続きの続き。「ん」が生まれる

あまりに面白かったので、いつか「てんてん」も読もうと思っておりました。

最初に「てんてん」という本の存在を知ったのはずいぶん前
ラジオであの奇人、みうらじゅんさんが安住紳一郎の日曜天国で
「てんてん」がとても面白いと紹介していたんです。
「ん」を読んだときも「てんてん」を書いた人だからという理由で読み始めました。
順番逆でしたね

てんてんとは「゛」(濁点)の事です

「ん」に対する研究同様に、濁音や濁点に関しても緻密な研究が行われています。

濁音や濁点
ひらかなが出来る前の「万葉仮名」と言われるものには
清音と濁音に対応する別々の文字が使われていたんです。

万葉集や古事記や日本書紀が書かれたときの文字です。
「仮名」とは言っておりますが、文字としてはまるまる漢字
文字はなくても発音としては存在していた大和言葉に、漢字を当て字として当てた
例えば、「し」には「之」とか「思」とか
ひとつの音にひとつずつではなく、かなり多くの字が当たります。
「じ」はと言えば「自」とか「士」とか
違う文字が当てられるということは
清音と濁音では形の違う文字だということです。

万葉仮名が「草仮名」と言われる草書体の仮名に変化し
「平仮名」になっていきます。

その時点で
「し」と「じ」の発音が「し」に統一されてしまう。
「し」と「△」でも良かった訳ですが同じ形の文字になる

あれ
「じ」じゃないの?

濁音の事は後でお話しします。
一旦、「し」です

「し」か「じ」かは文字は一緒で、
前後の文脈で「し」と読むべきか「じ」かを読み手が考えて読み替える

とりあえず、今回はここまでにして、なぜそうなったのか
その後、どう展開していくのか

答え的なことは一旦置いておいて
ちょっと回り道にはなりますが
漢字や日本語の発音的な事からシリーズとして
話を進めていこうと思います。

[かな]シリーズはこちら(少し下げてね)

[てんてん]日本の文字の始まり」への3件のフィードバック

  1. ピンバック: [てんてん] 昔、日本語に濁音はあったのか | でーこんのあちこちコラム

  2. ピンバック: [てんてん] 濁音は積極的に避けられた | でーこんのあちこちコラム

  3. ピンバック: [てんてん] 右上あいてるよね | でーこんのあちこちコラム

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